【IoT用語集】クラウドコンピューティングとは?

はじめに

クラウドコンピューティングとは、インターネットなど、コンピュータネットワークを経由し、ネットワーク・サーバ・ストレージ・アプリケーション・プラットフォームなどのコンピュータ資源をサービスの形でユーザーに利用させるものです。クラウドまたはクラウドサービスとして略して呼ばれることも多くあります。コンピュータ資源のマネジメントはユーザーにとっては最小限のものとなり、料金さえ支払えば、あたかも水道や電気・ガスのような、公共資源として使われています。

ユーザーとしては、個人・法人を問わず、また事業の規模にかかわらず、自分たちのビジネスに資源を集中させることができ、ITインフラに対して支払うコストも最小限にすることができます。そのうえ、クラウドコンピューティングが提供する技術スペックは、プロバイダ側で最新の技術にアップデートすることが可能です。これらがクラウドのメリットとされているところです。現在クラウドサービスを導入することによって、ユーザーは最小限のコストにより企業のITサービスを支えているという状況にあります。

クラウドコンピューティングの歴史

クラウド、という言葉自体は、コンパックが1990年代に出している社内文書にさかのぼるといわれています。しかし、クラウドコンピューティング自体の萌芽は、1970年代、インターネットの先駆概念として語られている「多くのコンピュータを接続し、同時に同じ演算を行わせる」初期インターネット構想にさかのぼることができるとされます。

1990年代にはいると、実際にインターネットが実現され始め、そこではアップルが発展させたといわれる、「テレスクリプト」といった複数台のコンピュータの遠隔操作技術や、仮想ネットワーク技術のような「現在のクラウドコンピューティングの一部」と目される技術が登場します。

2000年代に至ると、アマゾン・グーグルにより、クラウドサービスが始まり、オンラインストレージ・ホスティングサービス・”Software as a Service”、“Platform as a Service”といったサービスも、これらを指し示す用語も一般的なものになっていきます。

2010年、マイクロソフトがAzureを発表し、ついに会社のITインフラをすべて1社のクラウドサービスでまかなう“Infrastructure as a Service” 構想が現実のものとなります。IBMやオラクルなどのオンプレミスでソリューションを提供していたベンダーも一気にクラウドでサービスを提供する事業を展開し、現在は最先端のコンピュータ技術である人工知能もデータアナリティクスも含めてクラウド全盛時代を迎えているに至っています。

クラウドコンピューティングの特徴

クラウドコンピューティングは、次のような特徴を持つとされます。これらの特徴に加え、BCPの担保機能やサイバーセキュリティ上の優位性を指摘することもできます。

  • デバイスの場所的な位置を問わずにサービスが提供される
  • コンピュータ資源を集中させ、かつ最適化させる
  • パフォーマンスはインターネットを通じてサービスプロバイダにより監視・管理される
  • プロバイダの資源プール全体から即時に1事業体のコンピュータ資源の配分を決めることができる
  • デバイスの種類を問わず、多数のユーザーから同時に同じサービスにアクセスすることを可能にし、キャパシティオーバーを起こさない

サービスモデルから見たクラウドコンピューティングの分類

  • Infrastructure as a Service インフラストラクチャー提供サービス
     オンラインサービスのうち、VLANなどのネットワーク・物理層ドライバ・ロケーション・データパーティション・仮想化マシン・バックアップなど、ハイレベルのサービスを提供します。マシンさえあれば、すぐにオンラインITサービスを利用することができる「基盤」を用意しているサービスということができます。

  • Platform as a Service プラットフォーム提供サービス
    アプリケーションソフトウェア開発者に開発環境を提供し、アプリケーションソフトウェアのサービスを支える環境を同時に提供できるサービスです。

  • Software as a Service アプリケーションソフトウェア提供サービス
    アプリケーションソフトウェアをサービスとして提供します。オンラインで提供されるので、OSその他の環境設定の如何を問わず、ユーザーがアプリケーションソフトウェアの機能をフルに使うことができます。

配置から見たクラウドコンピューティングの分類

  • プライベートクラウド
    クラウドサービスのうち、特定の資源・領域が1つの事業者により管理されているサービスのことを指します。

  • パブリッククラウド
    アマゾンのAWS,マイクロソフトAzureなど、大手の事業者によるクラウドはこちらに分類されます。多くの資源を「共用」するので、ユーザーとしては「専用の領域」にアクセスするものではありません。しかし、アクセス制御により、特定のデータに関しては、特定のユーザーしかアクセスはできません。

まとめ

クラウドコンピューティングによりオンラインでITサービスが提供されるのが当然であることから、末端の個人ユーザーまで現在ではハイスペックのサービスを安価に使える時代になっています。今後はIoTで収集されたビッグデータ全盛の時代に向かい、人間がかつてないほどの量の電子データを管理する時代となりますが、データの量の増加にも柔軟に対応できるクラウドサービスがより一層重要になる見通しです。

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