Litmus Automation【CEATEC JAPAN 2017】

LitmusAutomation01
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「LoopEdge」と「Loop」で革新をもたらす

あらゆる産業装置をつなぐIoTプラットフォーム「Loop」とセンサーやデバイスを接続する「LoopEdge」を展開しているアメリカの企業が、Litmus Automationです。4月に日本法人を立ち上げたばかりで、日本ではJIG-SAW株式会社がコアパートナーとして、導入促進のための提案や販売を支援しています。

Litmus Automationでは、インダストリー4.0の構想を実現するために、製造現場のあらゆる機器のIoTを統合してデータを管理するソリューションを提供しています。プロトコルや通信方式に関わらずデバイスやセンサーなど多様なハードウェアをクラウド上で一元管理することで、製造業の経営効果を高めます。

アメリカでは日産自動車株式会社のコネクテッドカーや、パートナーであるインテル株式会社、株式会社日本HPなど、豊富な事例があります。このような事例を日本で紹介し、さらに製造業におけるIoTソリューションの重要を広く知ってもらうことを目的として、CEATEC JAPAN 2017に出展しました。

日本のカントリーマネージャーであるVenu Sathiraju氏と、コアパートナーJIG-SAW株式会社のA&A事業本部長 尾崎博人氏にお話をうかがいました。

日本の市場でイノベーションを起こしたい

「日本市場は、アメリカ市場と同じぐらい重要です。日本のIoT需要は拡大傾向にあります。そこで、これから導入促進に注力したいと考えています」と、Venu Sathiraju氏の言葉を継いで、尾崎博人氏は語りました。

Litmus Automationには、2つのソリューションがあります。それがLoopとLoopEdgeです。製造業に導入する場合には、エンドツーエンドのプラットフォームであるLoopとともに、ミドルウェアのLoopEdgeが必要になります。

LoopEdgeは、製造現場のさまざまな機器を接続して、管理するためのミドルウェアとして位置づけられます。

たとえば半導体の工場には、さまざまな生産設備があります。一般的に現在導入されている設備は、メーカー、プロトコル、インターネットのIPなど、それぞれ異なったものを使っています。管理者が別々である場合も少なくありません。

このように散在した生産設備のデータを一元管理するソリューションが、LoopEdgeです。ゲートウェイを閉じて工場内だけで利用することもできますが、最近、グローバルな拠点全体の稼働状況を把握する必要性が高まっています。そこで、クラウドを利用して、分析や可視化、機械学習のモデルを作ります。PaaS(Platform as a Service)として、それぞれの拠点の情報をクラウド上のミドルウェアに送信することによって、革新的な統合環境を実現します。

「LoopEdgeとLoopを使うことで製造業にイノベーションを起こし、製造現場の革新をわれわれはめざしています。専門用語になりますが、OPC標準規格による装置など、レガシーな古い規格に準拠した機器をつなぐことも可能です。製造現場の古いプロトコルにも対応しています」と尾崎博人氏。

ちなみにEdgeとは「端」の意味ですが、エッジコンピューティングという言葉もあるように、モノに近い場所にIoT基盤を配置し、データを分散処理してクラウドと連携させる構想をイメージして名付けられました。

製造業の現場で使いやすいIoTソリューション

インダストリー4.0が標榜されてIoTに関心が高まったとしても、製造業の設備は高額なものが多く、すべての装置を取り換えるわけにはいきません。そこで古い機器や、これまで利用していたプロトコルを利用して接続できることが求められます。段階的に導入し、データを収集して検証を繰り返した上で、進化していくことが必要になるかもしれません。

「現在はあらゆる機器に接続可能にするために、チェックはマンパワーで行っています。たとえば、PLC(Programmable Logic Controller:リレー回路を代替するために作られた制御装置)に関しても、ある大手メーカーで作られたものは、そのメーカーのミドルェアを通さないとデータの可視化ができません。他の大手メーカーもまた、別々のミドルウェアを持っていて、ばらばらな状況です」

尾崎博人氏は、製造業のIoTにおける導入の難しさを指摘します。

「さまざまなミドルウェアによる装置の接続を、ひとつずつ確認しながら統合するのは大変なことです。それをわれわれが一元管理します。LoopEdgeのアドバンテージは、あらゆる装置をつなぐことにあります」

LoopEdgは、画面上でドラッグ&ドロップでつなぎ合わせることができる簡単なインターフェースを採用しています。この特長が、Loopという製品名の由来でもあります。工場で働く現場の方々にもトレーニングを行えば、ほとんどの方が利用できるような使いやすさを持っています。

「もちろん高度なことをやりたいお客様は、プログラミングによってカスタマイズすることも可能です」と尾崎博人氏。

簡単な教育だけで導入できる操作性、IoT導入の迅速化はもちろん、現場の利用者自身が異常値を発見したり歩留まり率を改善したり、業務改善に活用できます。ノーマライズされたデータは、そのままオブジェクト指向のデータベースに送信できるため、アプリケーションの実装も容易です。

LoopとLoopEdgeによるアドバンテージ

LoopとLoopEdgeのソリューションは、テクノロジーパートナーを通じての販売や導入も行われています。

「テクノロジーパートナーのひとつHPとは、ゲートウェイの「HPE Edgeline IoTシステム」というソリューションにLoopEdgeを組み込んで販売しています。HP自体には優秀なゲートウェイ機器がありますが、ミドルウェアのソリューションを加えて、より付加価値を高める戦略を立てました。そこでわれわれに注目して、協力して展開しています。われわれのソリューションをプリインストールした状態で出荷して、ユーザーに使っていただく体制を組みました」Venu Sathiraju氏の言葉を補足しつつ、尾崎博人氏はそう語ります。

インテル株式会社では、マーケットプレイスに導入されているそうです。海外では、半導体のモジュールを製造しているEMS(Electronics Manufacturing Service)の大企業、Flextronicsに導入実績があります。日本における導入はこれからですが、既に導入を決めている企業もあるそうです。

LitmusAutomation02

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LoopEdgeは、デバイスやセンサーとネットワークをつなぐポジションにあります。この位置づけが重要であるとVenu Sathiraju氏は強調します。ネットワークの上の階層ではLoopのプラットフォームがミドルウェアとして機能し、さらにその上でクラウドの各種アプリケーションが稼働します。

「LoopEdgeの役割や機能は意外に度外視されやすいのですが、サービスラインとしては最も重要です」と尾崎博人氏。さらに競合企業について質問すると、「もちろん、このようなソリューションを展開している競合企業はたくさんあります。分野ごとに競合企業があるといっていいでしょう」と認めながら、Venu Sathiraju氏が続けます。

「たとえばクラウド分野だけなら、AmazonのAWSも競合といえます。しかしIoTのデバイスと接続するなど、クラウドの下にあるレイヤーでは競合とはいえません。分析だけのソリューションを提供している企業も競合になりません。単体のソリューションを組み合わせただけであれば、われわれに優位性があると考えています。デバイスからクラウドまで一元管理できる統合されたソリューションを提供していること。この点でアドバンテージがあります」

Venu Sathiraju氏は次のようにも語りました。

「われわれにアドバンテージがあるのは、インダストリーオートメーションのために設計されているからです。セキュリティ面も重視しています。多くの企業ではIoTで機器をつなぐことだけをアピールしていますが、現場の実用面を踏まえると、堅牢なセキュリティは軽視できない問題です」

Litmus Automationのドメインは、あくまでも製造業です。しかし、BtoBtoBだけでなくBtoBtoCのように、顧客の要望によっては、物流などにもフレキシブルに展開することができます。

これからの製造業に対するメッセージとして、「すぐに工場のデータを取るべきだ」とVenu Sathiraju氏は強調します。センサーやデバイスを使ってデータを取得するノウハウや、クラウド上で管理する方法がLitmus Automationにはあります。セキュリティ面もフォローしたサービスなので「製造業のみなさんは恐れることなくクラウドを活用してほしい」という言葉で締めました。