中国CNC工作機械見本市2018のテーマが決まる。デジタル化、相互接続、インテリジェンス製造

相互接続型の情報産業革命は、世界中を巻き込み日々進化し続けています。特に製造業はこの情報産業革命の恩恵を強く受けている分野です。製造業にはシナジーとインテリジェンスによる「自動化」と「デジタル化」の波が押し寄せています。情報産業革命は、工作機械そのものと、工作機械産業に大きな変革をもたらしています。アメリカが提唱する産業インターネットも、ドイツが提唱する産業4.0も、中国が提唱するメードインチャイナ2025も、すべてインテリジェント製造を後押ししています。この3か国の動向は、世界の開発トレンドであり、産業化と情報化を統合した開発戦略を具現化したものです。

2018年に上海で開かれる「中国CNC工作機械見本市2018」(CCMT2018)は、この文脈の中に位置づけることができるでしょう。CCMT2018の主催者である中国工作機械・工具製造業者協会(CMTBA)は、CCMT2018のテーマを「デジタル化、相互接続化、インテリジェント製造への集中」としています。CCMT2018では、国内外市場と産業界の発展動向を要約して追跡していくことになります。国内外の工作機械および工具の市場は変化が目まぐるしく、それでこうしたテーマを設定したのです。この業界の将来を考えた、未来志向の内容になるでしょう。

デジタル化への集中~インテリジェント製造の基盤づくり

デジタル化は、将来の産業や相互接続型製造の基盤となります。デジタル製造時代の到来により、世界の工作機械・工具産業は、新しい技術と新しい製品を生み出す開発力を備えていかなければなりません。このような新しい技術と新しい製品には、次のような特徴があります。

  • デジタル生産設備
  • 完全で高度なネットワークソリューションのプロセス
  • 強力な通信機能
  • 柔軟性と公開性を備えたアプリケーションソフトウェア
  • CNCシステムを「工作機械コントローラー」から「デジタル製造管理コントローラー」に移行させる
  • CNC工作機械を「製造機械」から「デジタルユニット」に移行させる

いくつかの有名企業は、既にデジタル工場インテリジェントソリューションを開始しています。そのような企業は、独自技術の有意性と数値制御領域での長年の経験を有しています。そのソリューションによって、顧客企業は自社工場をソフトとハードの両面でデジタル化することができます。中国が2015年に打ち出した「メードインチャイナ2025」構想の背景には、このような潮流があったのです。メードインチャイナ2025が促進していくのは、次の3つの分野です。

  • デジタル製造
  • インテリジェント製造
  • デジタル製造からインテリジェント製造への移行またはアップグレード

これは製造業の発展にとって、欠かせないトレンドといえるでしょう。CCMT2018では、中国の巨大な工作機械市場と国際的に優れた技術や設備を概観することができるでしょう。このCCMT2018では、世界の最先端のデジタル製造の情報を得ることができますし、実施にそれらを体験することも可能です。つまりCCMT2018に来れば、デジタル製造における工作機械と工具産業の先進的な技術の特徴を知ることができるのです。

相互接続化(ネットワーキング)への集中~インテリジェント製造への道

メーカーが共同製作や大量のカスタマイズを実現するには、様々な資源と接続することが必要です。デジタル化することで、複数の機器間の情報の伝達と授受が可能になり、過去の膨大なデータを活用することができます。インテリジェントアルゴリズムを導入することもでき、さらに数値制御機器をインテリジェント化することもできます。従って、インテリジェント製造を実現させるための重要な前提条件は、機器の接続性を向上させることです。そしてCNC工作機械の技術相互接続性は、世界中が長年にわたって関心を持ち続けてきたことです。

アメリカ機械製造技術研究所(AMT)は2006年に、工作機械機器の相互接続性を向上させるためMTコネクトプロトコルを提案しました。同年、国際組織であるOPC基金が、OLEプロセスコントロールを基盤とした統合アーキテクチャの工業制御と相互接続に関わるプロトコルを再開発しました。さらに2013年には、OPC基金とAMTが、両者の2つの総合接続型のプロトコルの互換性について交渉しました。そして2016年に、ドイツの産業4.0プラットフォームとアメリカの産業インターネットの間で協力協定が調印されました。この協力協定は両者を統合する方法と手段を明確にしました。そしてこの統合の最も重要なポイントは、システムの標準化だったのです。

近年、国内の数値制御工作機械をインターネットでつなげる技術の開発が進んでいますが、この分野の研究は国家基準を形成していません。なぜなら、国内の数値制御産業のインテリジェント化が制限されているからです。

中国工作機械・工具製造者協会(CMTBA)は、CNC工作機械のインターネット通信プロトコルの標準化の研究に注力しています。
2016年に「CNC工作機械相互接続通信プロトコル標準アライアンス」が設立されたのは、中国におけるCNC工作機械産業のインターネットへの接続をさらに発展させる狙いがあります。
CCMT2018は、工作機械・工具産業における相互接続の最新動向に焦点を当てます。これは、製造業のインターネット技術の統合を模索することでもあります。

インテリジェント製造への集中~製造開発の方向性

インテリジェント製造のメリットには、次の3点がありますが、製造業がデジタル化や情報相互接続技術のサポートを受ければ、いずれも実現の目途が立つでしょう。

  • 高性能製品に基づくデジタル資産の構築
  • 情報総合接続の実現
  • 製造業におけるインテリジェンスのレベルアップ

工作機械のインテリジェンス化は、従来の制御技術では到達できなかった高品質性、効率性、有効性、安全性を実現させます。CCMT2018では、近年の工作機械インテリジェント技術の成果とその開発動向が、惜しみなく展示されるはずです。インテリジェント技術は、現代の自動制御技術の「コマンディングハイト」といえます。なぜならインテリジェント技術は、製品競争力を高めることができるからです。インテリジェント技術は、新しい要件と未来市場の新しい変化を反映しているのです。
 
CCMT2018は、私たちにインテリジェント技術の無限の可能性を感じさせるでしょうし、また、インテリジェンスの時代は急速に私たちのところにやってきていることも分かるでしょう。CMTBA(中国工作機械・工具製造業者協会)のマオ・ユーフェン会長は次のように述べています。

「現代の工作機械・工具産業の分野は、高品質製品の基盤の上に成り立つべきでしょう。高品質製品とは、リアルとバーチャルの区別なく、デジタル化の主要な方向性に合致している製品のことです。そして高品質製品は、デジタル化しているだけでなく、自動化、IoT化、インターネットと産業ビッグデータの接合という条件も満たさなければならないでしょう。そのためには、デジタル化とインテリジェント製造を実現するという最終目的に向かって研究を進めるべきです。

当CMTBAはCIMTとCCMTという2つの大きな展覧会を開催することで、市場の変化と産業の発展に焦点を当てています。デジタル化やインターネット、インテリジェント製造に焦点を当てることは、中国市場が求める最新トレンドを追うことだけにとどまらず、工作機械と工具産業の発展の方向性を示すものです。こうしたテーマを取り上げることで、CCMT2018は市場の変化と産業発展に焦点を当てた展覧会となり、展示者にも来場者にも貴重な機会を提供できるというわけです」

原文はこちら: Theme for China CNC Machine Tool Fair 2018 Established

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