【CEATEC JAPAN 2017 海外企業】Tech Mahindra

CEATEC_TechMahindra01
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Connected Worldを掲げて、モノづくりからひとづくりへ

インドやタイには、圧倒的な優位性を誇る財閥系企があります。Tech Mahindraも、インドを代表する財閥系のMahindraグループ傘下のICT企業です。グループ全体では、世界100ヶ国以上の拠点に15.5万人の社員、年間の売上高162億米ドル、自動車や農業機械などをはじめとした10の事業を展開しています。Tech Mahindraでは、売上40億ドル、従業員10万人強、世界51ヶ国に拠点があります。

今回CEATECに出展した目的は2つ。第1に、MahindraグループはICT分野以外にも世界中に顧客がいます。そこでアジア最大級の展示会であるCEATECを、顧客との接点として重視して出展を決めました。第2に、今年はインド企業を集めたショーケースができ、これまで「家電見本市」という位置づけだったコンセプトがIoTの分野に大きくシフトしました。このことにより新たな顧客を創出するためです。

APECのRegional HeadであるShailendra Chepe氏と、日本語に翻訳していただきながらRegional ManagerのVinay Gharat氏にお話をうかがいました。

製造業のミドルマネジメント層との機会創出に成果

Tech Mahindraは、さまざまなICT企業とアライアンスやパートナーシップを結んでソリューションを提供しています。あらゆる業界の企業が集まるCEATECは、日本とインドをつなぐマッチングの可能性にあふれています。

今年CEATECに出展したことは、ビジネスの機会創出として有意義だったようです。問い合わせはもちろん、コラボレーションできないかという打診もあったとのこと。インドの現地では、みずから企業に出向いてデモンストレーションをしなければなりません。しかし、ブースに訪れたイベント参加者に対して、技術を詳細にプレゼンテーションできたことを高く評価しています。

「インドではコンタクトできる担当者も限られていました。しかし今回CEATECの場では、現場や管理者だけでなくミドルマネジメント、いわゆる経営幹部の方ともお話できたことが大きな成果です」

Vinay Gharat氏は手応えを感じているようです。今後の展望も見据えながら、Shailendra Chepe氏は次のように語ります。

「Tech Mahindraの事業ドメインは製造業に対するソリューションであり、すべての製造業を網羅しています。今後はコネクテッド・カーなどの領域も視野に入れて、日本の自動社メーカー、部品を製造するサプライヤーなどとさらに連携していきたいと考えています」

たとえば、在庫管理システムの構築にあたって海外企業とコンタクトを取る場合、まず考えることは、インターネットによる情報収集です。日本に法人があるときは資料を取り寄せたり、電話でアポイントを取って打ち合わせの場を設けたりします。しかし海外のベンチャー企業では、なかなか日本で打ち合わせをすることができません。海外視察という方法もありますが、具体的なプロジェクトがなければ困難です。

しかし、CEATECのようなイベントに足を運んで、海外企業の担当者と直接話をすると、意外な収穫があります。中堅企業のミドルマネジメント層の方々も、積極的に情報収集を行っているようです。

Factory of the Futureを見据えて

Tech Mahindraが製造業でこれから最も注力したい領域は、インダストリー4.0で言われる「Factory of Future(FoF)」です。そのためには単独で進めるのではなく、多様な企業と連携して進める必要があります。

たとえばプラットフォームひとつにしても、GEやIBMなど、さまざまなソリューションがあります。技術をひとつに絞り込むのではなく、技術の進展を見極めながら、優れたものを先取りしておくことが大切です。そして、データ解析であればこの企業、センサーであればこの企業など、いろいろな「組み合わせ」によってソリューションを構築します。

ただ「それだけではいけない」とVinay Gharat氏は続けます。

「組み合わせるだけではダメです。現在の工場からインダストリー4.0に移行するためのアセスメント(評価)が必要です。そこで、工場の専門家を派遣して、生産ラインなどの現場を実際に見てもらいます。このことにより、現状とのギャップを考察した上で、常に安定して稼働できる提案をします。もちろん予算も含めて考えなければなりませんが」

Tech Mahindraのシステムは、日本では現行の生産ラインからデータを収集して、今後の判断を解析、予測することを重視しています。このような展開を、日本、中国、ヨーロッパ、アメリカで展開しているそうです。しかし、中国と欧米ではデータを生産性の最適化は、ギャップが大きくなるとのこと。製造クオリティの高い日本だからこそ、現状の解析から、確実性が高くギャップの少ない予測が可能になるのかもしれません。

モノづくりではなく、ひとづくり

「お客様の言葉を借りると」と前置きされて「モノづくりではなく、ひとづくりが大切です」と、Vinay Gharat氏はお話されました。Tech Mahindraでは、各業界のソリューションに対して、技術者だけではなく、業界に特化した専門のコンサルタントが対応します。

自動車業界では、1993年移行、業界の製造基準を満たすソリューションを提供してきました。この実績を支えるのは、2,500人以上の従業員です。技術に関するコンサルタントが2,000人以上、在籍しています。さらに自動車専門のコンサルタントは150人以上。SME(Small and Medium Enterprises:中堅・中小企業)のサプライヤーにコンサルティングとセールスを行うソリューションアーキテクトは、500名以上で対応しています。

また、自動車業界で培った技能を、単体部品(ディスクリート)の製造分野にも活かしています。技術コンサルタントだけでなく、分野別のコンサルティングを行う専門家は100名以上。自動車関連の業界だけでなく、繊維・化学、紙、建材などの加工製造業界、鉱業・金属業界、航空宇宙業界、防衛関連企業においても実績を残しています。

「インドはコストが安いだけでなく、世界中の知見が集まりやすい場所なんですよ」

Vinay Gharat氏はそう語ります。大企業がオフショア開発をインドの企業にアウトソーシングした結果、技術やノウハウが蓄積されたのでしょう。インドに優秀な人材が多かったことも考えられます。

IoTによって、ハードウェアとソフトウェアを横断した技術理解はもちろん、製造工程などの暗黙知を可視化することが求められるようになります。それぞれの業界に精通した専門のコンサルタントを配備して実績を培ってきたところに、Tech Mahindraの優位性があります。