ファッション業界とIndustry 4.0 - フレキシブル・オートメーションとインテリジェント・マニファクチャリング

ファッション業界とIndustry 4.0 - フレキシブル・オートメーションとインテリジェント・マニファクチャリング – 記事

Industry 4.0や第4の産業革命という言葉を聞くとすぐに頭に浮かぶのは、基幹産業や重厚長大産業でしょう。しかしファッション業界もそれがファッション・ブランドであれ、ファスト・ファッションであれ、そのエコシステムにIndustry 4.0はしっかり組み込まれています。
ビッグデータを収集・解析して顧客のトレンドをリアルタイムで探り、3Dなどのデジタル技術やAR(拡張現実)を利用するIndustry 4.0のコンセプトは、実はファッション業界にとても適したものでもあるのです。

ファッション業界でのIndustry 4.0の波及に取り組んでいる、Lectra(レクトラ)の調査によれば、スマート製造業の利点は、予測の精度向上とこたえた企業が調査対象の85%にのぼり、それ以外にも完成品の品質の向上、市場に製品を紹介するのにかかる時間の短縮、在庫にかかる経費の削減、などが揚げられています。

ファッション業界でのIndustry 4.0を利用した成長機会

Industry 4.0を活用することで得られる事業の成長機会は4つの分野で表すことができます。

大量生産:製造工程を合理化することは、コストと時間の大幅な節約を可能にします。
相互に接続された機械が増えることで、企業は、障害を識別しこれを解決し、重複するタスクを明確にすることが可能になり、完全なプロセス可視性を備える事になります。

マスパーソナリゼーション:市場から商品を押し付けられることで、個性を失うことに躊躇して、ミレニアム消費者はより個人化された製品を要求しています。オートメーションのおかげで、ファッション業界は大量生産を実行しながらも、特定の顧客の要求に応じて生産ラインと構成を迅速に調整することが可能になりました。

アジャイル・プロダクション:デザインから生産までの全ての工程で可視化が可能になれば、生産者は複数の生産ラインを管理することが可能になります。服飾産業は通常の主力ラインに加え、小ロッドの製品の生産を同時に管理することができ、限定モデルなど消費者に対し、品質を落とすことなく、よりバラエティにとんだ製品の提供を実現します。

テイラーメード:企業は個々のニーズに対応する為にサプライチェーンの仕組みをアジャストすることが出来ます。IoTのおかげで、ショップ・マネジャーはデザイナーやプロダクト・デベロッパーと繋がることができ、サプライチェーンの全てのメンバーがリアルタイムでコミュニケーションを図ることが出来ます。これによりオーダーや寸法とりは迅速にプロセスされることが可能となり、企業は以前より早いタイムフレームで納品が可能になると共に、試行錯誤にかかる経費の軽減を果たすことが出来ます。

オンラインショッピング大手のアマゾンでは、AIを活用してファッション界に旋風を巻き起こしています。同社は現在ソーシャルメディアの画像を分析する為の、マシーン・ラーニング技術を開発しています。この技術を、1.オンライン・ショッパーにファッションアドバイスを提供する及び、2.現在のトレンドを読み解き、現在は前衛的だと思われていても、次に人気が出る新しいアイテムのデザインと生産に活用する予定です。

ファッション業界がIndustry 4.0を取り入れるためには、(1)自社のサプライチェーンをデジタル化し、システム、プロセス、および人を結び付けることで、企業全体の透明性を実現し、(2)スケーラブルで企業の成長に従って変化に素早く対応できるモジュール式のソリューションに投資し、(3)業界の専門家が行うトレーニングの機会を提供することで、スタッフの能力向上をサポートし、(4)日進月歩のテクノロジーにオープンマインドで臨むことが必要です。
スマート製造技術により、企業はサプライチェーン全体の透明性を確保できます。プロセスが可視化されることで、異なるビジネスモデルを採用し、作業効率を改善し、より大量の生産が可能になります。

《参考資料》
https://www.google.com/search?q=Industry+4.0+and+fashion+industry
https://blog.lectra.com/article/fashion/735-industry-40-four-opportunities-growth-fashion
https://reader.elsevier.com/reader/sd/pii/S2351978917303980?token=9BBD31E63FBBEA22DC8CB11F0F38BC79119D5F5368A37F3EF01CC104034197D124037B8FD37A782B016DD01DAF54BC13
https://www.emeraldinsight.com/doi/abs/10.1108/RJTA-03-2018-0023
https://www.lectra.com/en