Made in China 2025 – 中国の新素材産業

Made in China 2025 – 中国の新素材産業 – 記事

中華人民共和国工業情報化部によれば、中国の新素材産業の生産高は2025年までに10兆元(約162兆円)に達し今後の年成長率は平均20%程度のレベルを維持するだろう、と予測されています。更に、2035年までには、この産業が世界のトップレベルに躍り出て、中国が21世紀半ばまでに製造業分野でのパワーハウスとなる原動力となるであろうと語ります。
2012年に1兆元(約16.2兆円)の生産高を達成した、中国の新素材産業は2016年には生産高を2.65兆元(約42.93兆円)に伸ばし、年成長率は27.6%に達しました。

新素材産業を中国で開発するための産業振興政策及び対策は、継続的に定式化され実行されていく予定です。
同省は、2018年の新材料産業プロジェクトを計画し実施するにあたり、Made in China 2025産業開発基金を設立し、新材料産業の普及と応用を支援する政策を策定し、「重要な新材料研究、開発および応用」プロジェクトを開始する予定です。

更に、この産業の発展を最適化する環境に焦点を当て、新材料生産と応用実証プラットフォーム、テストと評価プラットフォーム、資源共有プラットフォームと製造革新センターの建設を加速するとみられています。
産業発展のための意思決定支援を提供するために、同省は産業システムを完成させ、産業専門家諮問委員会がその役割を果たす見込みです。
また、民間と軍のこの分野での統合を促進し、軍の利用に特化した素材のシステムなども推進しています。

今回は半導体ファウンドリの分野で世界をリードする、上海を本拠とするSemiconductor Manufacturing International Corp (SMIC、中芯国際集成電路制造有限公司)を紹介します。

Semiconductor Manufacturing International Corp(SMIC)

SMICは中国系アメリカ人のRichard Changにより、2000年4月3日にケイマン諸島の法律の下で免除会社として設立されました。SMICは現在、中国本土で最大かつ最先端の半導体製造工場で、北京、上海、天津、深センにウェハー製造施設を運営しています。
2007年10月、米国政府は、米国の規制技術の信頼される顧客としてSMICをValidated End User(VEU)プログラムに登録し、それによってSMICの輸出規制障壁の多くは軽減されました。

SMICのビジネスモデル、Reverse Build-Operate-Transfer(BOT、ビルドーオペレートートランスファー)はハーバード・ビジネススクールでも取り上げられました。SMICはハイテク企業を招致したいと望んでいる都市と提携して、同社が契約下で運営する新しい半導体工場を建設することで、同社が大規模な資本支出に直面することなく規模を拡大することを可能にしました。この逆BOTモデルでは、都市がファブを建設し、SMICが運営を担うことで資本コストを大幅に削減することが出来ます。

2015年には、Huawei(ファーエイ)、Qualcomm Global Trading Pte. Ltd.(カルコム・グローバル・トレーディング)、IMEC International(IMECインターナショナル)及びSMICが共同で、SMIC Advanced Technology Research & Development (Shanghai) Corporation( SMIC先端技術研究及び開発(上海))を設立すると発表しました。
このSMICを中心とする合弁会社の活動の焦点は、次世代CMOSロジック技術の研究開発であり、中国で最も先進的な集積回路(IC)開発研究開発プラットフォームを構築することを目的に設立されました。合弁会社の現在の焦点は、14 nmロジック・テクノロジーの開発です。

米中貿易摩擦の影響

中国の半導体産業は、米中貿易摩擦の影響を最も受けた分野の一つです。
半導体製品への原材料・部品への関税の高騰に加え、2018年10月にはアメリカ政府は国家安全保障への脅威を理由として、アメリカ企業が中国企業にソフトウェア・テクノロジーを提供することを禁止しました。それに先立ち、中国のテレコム機器メーカーZTEのアメリカ市場での活動を禁止し、Huaweiの5Gテクノロジーのアメリカでの使用を排除し、同様の圧力を西側同盟国にもかけています。
これらの動きは中国半導体メーカーに少なからぬ打撃を与えています。
今年2月にアメリカのトランプ大統領が北朝鮮の金正恩とベトナムで2回目の首脳会談を実施することが発表されましたが、同じタイミングでトランプ大統領と習近平国家主席と会談の場を持つのではないかとうわさされています。
もしこの会談が実現した場合の貿易摩擦の行方は、大変興味深いものです。

≪参考資料≫
http://global.chinadaily.com.cn/a/201802/12/WS5a812e48a3106e7dcc13c47e.html
https://en.wikipedia.org/wiki/Semiconductor_Manufacturing_International_Corporation
https://www.smics.com/en/
https://edition.cnn.com/2018/10/30/tech/trade-war-fujian-jinhua/index.html