【IoT用語集】IoTクラウドプラットフォームとは?

はじめに

「IoT」(モノのインターネット)時代には、身の回の家電がインターネットにつながる時代になります。それは、昔のSF映画で見たような事が実現できる世界がすぐそばまできているのかもしれません。

例えば、仕事に出かける時に朝玄関を出るときに忘れ物をしていても身の回りの家電が教えてくれたり、仕事から帰ってきたら途中のスーパの近くを通ると冷蔵庫が不足している食料品をメールで教えてくれたりなどと外にもいろいろなイノベーションがおこるでしょう。

そしてこのように、世界のあらゆるモノがデジタル化するにつれ、「IoT」があらゆる場所にあるデータソースを分析し、インテリジェントかつリアルタイムに物事を処理するようになると考えられます。

そして、このような世界を実現するためにも周辺のモノを「IT家電製品」として増やす必要があり、「IT家電製品」からのデータを取得して分析し、最適な結果を導き出すシステムが必要になります。

IoTクラウドプラットフォーム」は、これらの要求に答えて課題を解決するために生まれた未来を変えるプラットフォームです。

IoTクラウドプラットフォーム」への要件

① 「IT家電製品」向け要件
「IT家電製品」を作るときに必要となる要件です。
「IT家電製品」に対しては、コンパクト、低価格、持続時間などが求められます。この要求必須要件でありこの要件をクリアーできる「IT家電製品」開発用キットを使えば「IT家電製品」のプロトタイプを短い時間で簡単に効率よく作ることができます。

② データ収集と蓄積要件
「IT家電製品」から送られてくる膨大なデータについては、ネットワークを通してセキュリティ対策を行い安全に収集し、解析するために保存するためのネットワークとサーバー・ストレージ環境を提供するプラットフォームとして必要な要件です。

サーバー・ストレージ環境に対しては、高いセキュリティ、スケーラビリティーが求められます。この要求必須要件を満たす環境を使えばたくさんの「IT家電製品」を使ってデータの収集を簡単に構築することができます。

③ データ解析要件
「IT家電製品」から収集した膨大なデータを蓄積した後には、このデータを解析して短時間で理想を言えばリアルタイムで利用価値のある情報を生み出すサーバー・ストレージ環境を提供するプラットフォームとして必要な要件です。

このときサーバー・ストレージ環境に対しては、速さ、リアルタイム処理を求められます。このような要求を満たす環境を使えば、少し先の予見を簡単に分析する事ができます。

④ 他システムとの連携要件
「IT家電製品」から収集した、膨大なデータを分析した情報を他のシステムや業務システムなどと連携することで、可能性が大きく広がります。そこで、それらの連携をスムーズに行うための環境を提供するのが「IoTクラウドプラットフォーム」です。

このときサーバー・ストレージ環境に対しては、リアルタイムで「IT家電製品」同士や、「IT家電製品」とWebサービス、「IT家電製品」とスマートフォンアプリ間でデータを連携する速さを求められます。

「IoTクラウドプラットフォーム」の現状

「IoTクラウドプラットフォーム」への4要件を包括的にサポートする「IoTクラウドプラットフォーム」の代表としては、米AWS(Amazon Web Services)社が2015年10月に発表した「AWS IoT」です。

「IT家電製品」向けの開発環境が提供されており、「IT家電製品」を簡単にAWSに接続することができます。そして、AWS内のAWS Greengrassの様々なサービスを使って「IT家電製品」からの大量のデータを処理する事ができます。

「IT家電製品」からの収集データをきっかけに、AWS内で様々な処理を行いその結果他のシステムと連携させることもできます。

他には、米GE(General Electric)社が2016年2月に発表したが「Predix」です。主に産業用途に特化した「IoTクラウドプラットフォーム」として鉄道、航空機、医療製品などの産業用製品が生み出すデータに対して分析と成果を出すことに特化したプラットフォームを提供しています。

日本では、日立製作所が2016年5月に発表した「Lumada」があります。日立製作所が得意とする日本企業によるIoTテクノロジーの開発、導入を支援する基盤としてプラットフォームを提供してい
ます。

それ以外にもNEC社からは「plusbenlly」、日本システムウエア社からは「Toami」などいろいろな企業から「IoTクラウドプラットフォーム」の提供が始まっています。

まとめ

「IoT」が実世界に浸透しつつある中「IoTクラウドプラットフォーム」は、いろいろな企業から発表していますがますます激しくなってきていますし、産官学連携によるIoT推進体制「IoT推進コンソーシアム」の下で技術開発や社会実証に取り組む「スマートIoT推進フォーラム」を核とした連携も行われています。

「IoT」を推進していく中では、「IT家電製品」やセンサーから生み出される多種多様なデータは圧倒的な量に思えるかもしれませんが、適切なプラットフォームを選定することによってデータの管理と処理速度は全く変わってしまいます。

正しい判断をするためには、プラットフォームの理解が欠かせません。「IoTクラウドプラットフォーム」の進化の進む先を理解できるようになれば、今後の業種、業界の枠組みを超えた新たな提供モデルや収益モデルを獲得、事業を拡大していく取り組みが見えてくるのではないでしょうか。