【IoT用語集】Intelligent Transport Systemsとは?

はじめに

自動車交通は、現代の便利で豊かな生活に貢献しており、また、自動車・交通関連産業は経済的にも大きな役割を果たしています。一方、交通事故、交通渋滞、化石エネルギーの大量消費、温室効果ガスの排出等の環境問題、公共交通機関の衰退等の課題もあります。

従来からの様々な道路交通対策の取組によって交通事故死者数の減少等の大きな効果が出ているものの、自動車から排出されるCO2の削減や自動車単体では対処が難しい生活道路における歩行者、自転車を巻き込んだ交通事故への対応等が急務となっています。

ITSIntelligent Transport Systems:(高度道路交通システム)最先端の情報通信技術を活用し人と道路と車両を一体のシステムとして構築することで、渋滞、交通事故、物流問題、環境問題等の道路交通問題の解決を図るもの)の活用が期待されています。

歴史

第1段階として、カーナビとETC、そして道路情報を走行中の車に伝える事による交通情報管理、道路情報の維持管理、公共交通の支援、商用車の運用、安全な歩行者誘導、緊急車両優先等のシステム整備からスタートしました。

第2段階では、「安全・安心」、「環境・効率」「快適・利便」の3つの分野で取り組みを続けています。

取組

現在の取り組みについては以下があげられます。

① 「VICS(ビックス)」
VICSは革新的な情報通信システムで、渋滞や規制に関するリアルタイムの道路交通情報を受信することができます。この情報は、車両情報通信システムセンターで編集、処理され、ナビゲーション画面にテキストまたはグラフィック形式で表示されます。 毎日24時間いつでも情報を受け取ることができます。

この情報を利用することによって輸送時間短縮、安全性の向上、環境改善等を可能します。

② インテリジェントな輸送技術
インテリジェントな輸送システムは、カーナビゲーションなどの基本的な管理システムから適用される技術が異なります。

交通信号制御システム、コンテナ管理システム、可変メッセージサイン、セキュリティCCTVシステムなどのアプリケーションを監視する自動ナンバープレート認識またはスピードカメラ、駐車ガイダンスや情報システムなど、さまざまな情報からのライブデータとフィードバックを統合するより高度なアプリケーションにも適用できます。

天気情報、積雪情報と高度なモデリングと過去のベースラインデータとの比較を可能にして予測することで輸送の安全等を可能とします。

③ センシング技術
最先端のマイクロチップ、RFID(無線周波数識別)、安価なインテリジェントビーコンセンシング技術と連携した電気通信と情報技術の技術的進歩により、知的輸送システムの運転者安全性の向上を促進する技術的能力が強化されたITSのセンシングシステムは、車両およびインフラストラクチャベースのインテリジェント車両技術です。

インフラストラクチャセンサーは、必要に応じて道路に設置され道路を包囲する道路(建物、柱、看板など)に埋め込まれており、予防的道路建設のメンテナンスの際に手作業で散布することができます。

車両感知システムには、識別通信用のインフラストラクチャ間および車両間の電子ビーコンの配備が含まれ、ビデオ自動ナンバープレート認識または車両磁気シグネチャ検出技術を使用することで輸送の安全等を可能とします。

③誘導ループ検出
交差点で舗道に埋め込まれた車両検出用の切断された誘導ループは、ループの磁場を通過する車両を検出するために路盤に設置することができます。

最も単純な誘導ループは、ループを通過する時間単位の間に車両の数を数えるだけでなく、より洗練されたセンサは速度、長さ、クラスとそのクラス間の距離を推定します。

ループは、1つの車線または複数の車線に配置することができ、非常に遅いまたは停止した車両ならびに高速で移動する車両で動作することで輸送時間短縮が図れます。

④ ビデオ車両検出
ビデオカメラを使用した交通流測定および自動インシデント検出は、車両検出の別の形態です。自動ナンバープレート認識に使用されるようなビデオ検出システムは、路面または路上に直接コンポーネントを取り付けることを伴わないので、このタイプのシステムは、交通侵入の「非侵入型」方法として知られています。

カメラからのビデオは、車両が通過するときにビデオ画像の変化する特性を分析するプロセッサに供給されます。カメラは、典型的には、道路の上または近くにある極または構造物に取り付けられます。

ほとんどのビデオ検出システムでは、プロセッサにベースライン背景画像を「教える」ためにいくつかの初期設定が必要です。

これには通常、車線間の距離や道路上のカメラの高さなどの既知の測定値を入力する必要があります。単一のビデオ検出プロセッサーは、ブランドとモデルに応じて、1台から8台までのカメラから同時にトラフィックを検出できます。

ビデオ検出システムからの典型的な出力は、車線別車速、計数、および車線占有率です。いくつかのシステムは、ギャップ、ヘッドウェイ、停止車両検出および間違った方法の車両警報を含む追加の出力を提供できます。

まとめ

ITSが実現しようとする未来は、車は「スマート・カー」道路は「スマート・ウェイ」その間を結ぶ情報通信システムは「スマート・ゲートウィ」という形で様々な交通手段や交通管理に関連する革新的なサービスを提供することで、さまざまなユーザーが情報をより良く伝え、より安全でより調整しやすく、よりスマートな輸送ネットワークを使用できることを目指しています。

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