AIを活用した人間とロボットのコラボ - Industry 4.0

AIを活用した人間とロボットのコラボ - Industry 4.0 – 記事

目まぐるしいスピードで進化するテクノロジーや、人々のし好の変化などから、製品のライフサイクルはどんどん短くなっていると同時に、製品のバリエーションもどんどん豊かになってきています。
これに伴い、それらの製造工程で働く人々が、新しいタスクに対し迅速で自動的に適応できることが、益々大切になってきています。ここで重要になるのが、人間・機械とソフトウェアの新たなコラボレーションです。

ここでカギとなる役割を担うのが、人間のオペレーターと協働し、互いにネットワークを形成することができる、AIを活用した自己学習システムとロボット・ベースの自動化ソリューションです。
今回は、BionicWorkplace(バイオニック・ワークプレース)で画期的な作業環境を実現しているドイツ企業、Festo(フェスト)を紹介します。

Festo

Festoは1925年創業の、独立した家族経営の会社です。ドイツに本社を置き、世界61か国で展開、海外拠点も合わせた従業員数は20,000人以上に上ります。
主要事業部門は、自動化テクノロジーとラーニングシステムのトレーニング及びコンサルテーションの提供です。
同社は、自社の企業責任を;テクニカル教育;エネルギー効率;資材・資源の有効活用;環境;健康と安全;生涯教育、に掲げています。

BionicWorkplace

AIとBionicCobot(バイオニック・コボット)と名付けられた軽量バイオニック・ロボティック・アームを備えたBionicWorkplaceは、2018年のハノーバーメッセで紹介されました。ここでは、人間がBionicCobotやその他のアシストシステムや相互にコネクトされた周辺機器と協働する様子を体験することができ、システムや機器が人間が行っていた危険な作業を変わって行っていることが実感できます。

職場全体は人間工学に基づいて設計されており、照明に至るまで、人に合わせて個別に調整することが可能です。センサーとカメラがオペレーターやコンポーネント、ツールの位置を登録することによって、人間はジェスチャー、タッチ、またはスピーチを使ってBionicCobotを自動的に操作できます。同時に、ソフトウェアシステムが、すべてのカメラ画像とさまざまな周辺機器からの入力を処理します。この情報を使って最適なプログラムシーケンスを導き出します。システムはそれぞれのアクションから学習し、常に自分自身を最適化します。

この工程を繰り返すことで、制御され、プログラムされた、そしてセットされたシーケンスは、徐々により自由な作業方法のために道を拓きます。
一度学習し最適化されれば、BionicWorkplaceのプロセスとスキルは、世界中の他の類似したシステムにリアルタイムで転用することが可能です。将来的には世界中のネットワークでノレッジ・モジュールを多言語シェアすることも可能になるでしょう。そして、プロダクション自体ももっとフレキシブルで分散化したものになることが予測されます。オペレーターがインターネット・プラットフォームでオーダーを呼び出し、機械との協働で顧客の要求事項に合致した製品を自動的に生産することも夢ではありません。

BionicCobot

上記のような未来を実現可能なものにするカギが、空気圧軽量ロボット、BionicCobotです。
BionicCobotは解剖学的構造の見地からだけではなく、人間の腕をモデルに作り出されました。BionicCobotは多くのタスクを、フレキシブルで繊細な動きで達成します。この能力のおかげで、BionicCobotは人間と一緒に直接・安全に仕事を共有することができます。
人間に筋肉が必要なように、BionicCobotにも同様の機能が取りつけられています。方に当たる部分には、3つの軸が、ひじ部と下腕部には1つ、そして手首に当たる部分には2つの軸が取りつけられています。各軸には2つのエアチェンバーを持つロータリーベーンが付いています。

これらは一対の駆動部を形成し、圧縮空気でそれらを満たすことによって、機械的なばねのように無限の調整を行うことが可能です。
BionicCobotは、自社で開発されたグラフィック・ユーザーインターフェースによって、自動的に操作されます。タブレットを利用して、ユーザーは簡単に必要とされるアクションをどのようなシーケンスでもBionicCobotに教えることができます。ROS(ロボット・オペレーティング・システム)オープンソース・プラットフォームにより、プログラムされたモーションシーケンスは統合されたFesto Motion Terminal(フェスト・モーション・ターミナル)に到達します。これにより、人間と機械が即時に安全に協働することが可能となります。

施設全体のデジタルネットワーキングのほかに、とりわけ将来的には、人々と手を取り合って機能することができるロボットベースの自動化ソリューションが重要な役割を果たします。
人間と機械が安全に協働できることを示したBionicCobotには、広範な産業での活用の可能性が見出されています。特に、単調で危険を伴うような作業分野では、このようなロボットの活用が期待されます。

≪参考資料≫
https://www.industry40news.com.au/festo/human-robot-collaboration-with-artificial-intelligence/
https://www.festo.com/group/en/cms/12746.htm
https://www.hannovermesse.de/en/news/festo-builds-a-bionic-workplace-78657.xhtml

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