【IoT用語集】RFIDとは?

IoT用語集】RFID  3% 27%とは? – 記事

はじめに

RFIDとは、Radio Frequency Identificationの略です。電波を使って、個体を自動認識するシステムを言います。近距離の無線通信を使って、ICタグをつけた対象となる個体を認識・管理するシステムだけでなく、部品のことをRFIDと呼ぶこともあります。以下、システムそのものをRFIDと呼び、個体につけられる部品をICチップと呼んで説明します。

構成要素

RFIDのシステム構成要素は、①ICタグ②アンテナ③コンピューターに接続されたリーダーとなっています。ICタグとリーダーそれぞれの側にアンテナがつけられています。ICタグには、電池を使ったアクティブタグと、電池を使わないパッシブタグがあります。パッシブ型のタグは私たちの生活にも密着した存在です。例えば、クレジットカードのICチップや、非接触型IC電子マネー・交通系ICカード・IC社員証など随所にその例を見ることができます。

RFIDの特徴

個体の自動識別に利用される類似の仕組みのものとして、バーコードがあります。しかし、バーコードは、汚れに弱かったり、同時の読み取りが不可能であったり、また、リーダーの読み取りのために人の手がどうしても補助的に入ることが必要となっています。これに対して、ICタグは、下記のような特徴により、バーコードよりも優れていると考えられます。

  • 読み取り距離が長い
    バーコードが10センチほどの距離までしか読み取らないのに対し、RFIDは数メートㇽの読み取りが可能です。仕組みに無線通信を使っていることが理由です。そのため、倉庫内の高い位置のものの識別も無理なく行え、棚卸・在庫管理作業の安全を図ることが可能になります。
  • 読み取り時間が非常に短い
    ICタグの読み取りは、交通系カードに見られるように、瞬時(1秒以内)に行うことが可能です。これに対して、バーコードはリーダーにかざすように読み取られせるため、長く時間がかかってしまうことがありがちです。
  • 同時読み取りが可能
    ある程度読み取りを自動化できるとしても、バーコードは基本的には商品を一つ一つ手にとってリーダーに読み込ませる仕組みです。これに対して、RFIDはスキャナをかざして複数のタグの読み込みを瞬時に行うことができます。バーコードと比べて、作業時間の短縮を大幅に図ることができました。
  • 梱包を障害物として認識しない
    バーコードが光学読み取り式であり、汚れや梱包内のバーコードを外部から読むことができないのに対し、ICタグだとダンボール梱包を電波が通り抜けることが可能なことから読み取りが可能です。また、陰に隠れていたり、摩耗があったり汚れていたりするとバーコードは読めません。しかし、ICタグは摩耗・汚れに強く、電波の届く範囲であればよいので正面から読み取る必要もありません。
  • その他の特徴

バーコードは個体に特異的に1つ付与されるコードですので、摩耗して利用ができなくなれば、それで寿命を終えます。データを書き換えることもできません。これに対して、パッシブタグは、電池がないだけに半永久的に利用が可能であり、本質的にメモリの一種であることからデータ書き換えもまた可能です。

RFIDの周波数帯

RFIDでは、特定の周波数帯が利用されます。それぞれに特徴と用途が対応します。また、国際標準規格としてISO18000シリーズがRFIDの標準規格ですが、これは周波数帯ごとに仕様が定められています。

  • LF (長波帯125KHz・134KHz)
    最も短い読み取り距離の周波数帯です。数十センチまでですので、例えば車のキーレスエントリーなどに使われます。アンテナコイルの巻き数を多く使いますので、薄型のカードにすることには限界があります。。
  • HF (短波帯 13.56MHz 帯)
    IC電子マネーなど、広くカード型パッシブタグに用いられている周波数帯です。通信距離が比較的に短いので、一対一認証の用途に利用されがちになっています。メリットは小型化・薄型が容易なことですが、これはアンテナコイルの巻き数が少なく済むためです。。
  • UHF (極超短波帯860-960MHz帯)
    複数個体につけられたICタグの一括読み取りのため、最も頻繁に用いられています。数メートㇽ離れていても読み取りが可能です。電波法の規制にかかるため、無線局の許可が必要になり、運用コストの面では難があります。。
  • マイクロ波帯 (2.4GHz帯)
    通信のスピードが最も速い周波数帯です。アンテナの指向性が最も強いものの、無線LAN・電子レンジ等との干渉を起こしやすくなっています。通信距離は1メートルほどです。

課題・問題点

無線通信における問題点として、電波行政においてはよりICタグの利用に便利な周波数の割り当てを進めること、また技術面においては電波干渉の克服・この分野におけるセキュリティ標準の確立が挙げられます。さらに、ICタグが個人情報・プライバシー情報を記憶できる装置であることから、過度の個人情報のリーダーでの取得を抑制するように技術的な工夫を行うことなども課題といえます。一時日本でも交通系ICカードを鉄道会社によるビッグデータ取得目的に用いることが検討され、批判が集中したのはこの問題点を端的に示しています。

まとめ

以上に見たように、RFIDはバーコードを読み取るPOSシステムの弱点を大幅に克服することが可能になり、現在では各国の電子マネー等に利用され、生活に浸透しています。今後も新しいソリューションが登場する可能性が高く、動向に注目が集まります。

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