【JIMTOF2018】株式会社ジェービーエム:今注目を浴びている製品の一つ、ロボティクスアプリケーション「OCTOPUZ」 – 記事
株式会社ジェービーエムとはどんな会社?
ジェービーエムは、全世界90余社あるMastercam販売店の中で、2001年以来10年継続して第1位の販売実績をキープする、ニッポンのものづくりを支えるリーディングカンパニーです。大阪本社の他に、関西、関東、名古屋、北関東、東北、広島、九州、US Branchの8か所の支店と営業所を持っています。
Mastercamのターボパワーに自社で蓄積した経験、技術とノウハウを加え、製造現場での問題をキチンと解決するサポート体制の充実をはかっています。
ものづくり業界の「できたらいいな」をカタチにすることをモットーとしている企業です。
主力製品は、
- 3次元CAD/CAMソフトウエアの「Mastercam」
- ロボティクスアプリケーションの「OCTOPUZ」
- 検査・計測アプリケーションの「Verisurf」
- レーザー積層アプリケーションの「ADDITIVE MASTER LUNA」
の4つですが、他にもたくさんの製品を作り続けています。
今回はOCTOPUZについて、ご紹介します。
ロボティクスアプリケーション「OCTOPUZ」
ロボティクスアプリケーションOCTOPUZは、今注目を浴びている製品の一つです。
設備レイアウト設計からロボットティーチング作業に至る複雑で面倒な作業をオフラインで解決することができます。
また導入することで、圧倒的なコスト削減効果を実感できます。
どういうことかというと、例えばラインの停止時間を極小化に抑えられるという利点です。従来はラインを停止し、ロボットを操作しながら動作の登録を行う必要があり、2日程度の生産ロスが生まれていました。
この生産ロスを防ぐためには、ラインを止めないことです。OCTOPUZは、オフラインティーチングをすることができるので、ラインを止めずにティーチング用のデータを次々と入れていくことができます。
データ転送と調整と試運転だけは停止させてしまいますが、それでも今までと比べると段違いにラインを止めている時間は減ります。
その他にも、CAMデータの活用も可能です。CAMのツールパスデータを取り込み、ティーチングに利用できます。塗装、バリ取り、溶接のティーチングにおいて威力を発揮します。
ティーチングマン委託コスト削減もできます。熟練のティーチングマンへの委託コストは悩みの種です。ティーチング時間やラインシフトの調整といった負担から開放され、ティーチングの内製化を実現します。
ロボット設備の可能性を広げる8つの理由
OCTOPUZには先ほど紹介したコスト削減だけでなく、他にも利点となる部分があります。
①複数台・複数メーカーのロボット制御に対応
一つのシステムに一つのロボットではなく複数のロボットにも同時にプログラミングとシミュレーションを行うことができます。それによって、時間短縮にもつながります。
②複数メーカーのロボットを標準ライブラリ化
OCTOPUZのeCatalog(ライブラリ)には、初めから40社以上のロボットデータを登録しています。もちろん、ライブラリは自分で追加登録することもできますし、インターネット経由で最新のデータをダウンロードすることも可能です。
これらが標準装備されているので、大抵のロボットへのティーチングはすぐに始められます。
③6軸+αの多軸システムに標準対応
通常は一つのタイプしかないものが多いのですが、OCTOPUZは6軸機だけでなく、3軸機から7軸機、外部軸(リニア・レール・ポジショナー)を使ったシミュレーションやプログラミングをすることができるのも特徴です。
④ティーチング作業の削減
プログラミングは実機ロボットでのティーチングに比べると、圧倒的に簡単に素早く完結させることができます。そのため、リードタイムが重要な多品種小ロットセル設計に最適なつくりといえます。
⑤ロボットを停止させなくてもいい
これは、一つ前の項目で説明した理由で、オフラインティーチングができるため、ロボットを長時間止める必要がなく、生産性の向上につながります。
⑥現場の安全確保
これはとても重要なことですが、実機のロボットを使わずに、PC上でデータ作成をすることができるので、安全にティーチングすることが可能です。またオペレータの負担軽減にもなります。
⑦ロボット設備のリアルなシミュレーション
物理エンジン機能(Physics)を持つコンポーネントを使用して、物が落ちる・倒れるなどの物理現象を再現することが可能です。
また3DPDFなどの軽量動画ファイル出力に加えてVCAXファイル出力により、モバイル端末やVR機器でのシミュレーションを可能にしています。
⑧CAD、CAD/CZMインターフェイス
ほとんどのCADデータが標準(CATIAを含む)でインポート可能です。また、実際に使っているCAMソフトで作成したツールパスをインポートして、ロボット動作に変換することもできます(条件適合が必須)。
というように、ロボットを使う現場にとっては、多くのメリットを与えることができます。
VRゴーグルを併用して使うことも
OCTOPUZはVRゴーグルを接続することで、シミュレーション用に作った現場の人の位置からの作業風景を見ることができます。
例えば、これからロボットと作業員のセットで仕事をしてもらう場合、工場内にラインとロボットを配置し、そこに作業員が入ってもらった場合、事故は起こらないかということをVRゴーグルを接続することで可視化することが可能です。
また、今後自社にロボットを配置した時のシミュレーションが見たいという人にも、OCTOPUZとVRゴーグルのセットで渡せば、わかりやすく説明ができるので、この二つの組み合わせにもまだまだ可能性はあると、説明してくれた方がおっしゃっていました。
JIMTOF2018とは
東京ビックサイトで行われる日本国際工作機械見本市です。工作機械および、その関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術の交流をはって、産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的としています。
今回の見本市は、出展者数は1085社(前回比116社増)、5524小間で、過去最多となり、2018年11月1日(木)~11月6日(火)に行われていました。
JIMTOF2018のテーマは、
- 先端技術と来場者をつなぐ ~国際技術ショーとしての魅力向上化~
- 来場者と出展者をつなぐ ~商談サポート強化~
- 技術体験と来場者をつなぐ ~魅力溢れる併催イベント・企画展示~
- 日本と世界をつなぐ ~海外出展者・来場者の誘致活動の強化~
- 学生と未来をつなぐ ~有為な人材確保・育成にも資する企画の強化~
- 快適な空間と人をつなぐ ~充実した来場者サービスの提供~
の6つで、学生のみ無料で会場内に入ることができるようになっていました。