【JIMTOF2018】住友電気工業株式会社:スミダイヤバインダレスエンドミルNPDBなどの新商品紹介

【JIMTOF2018】住友電気工業株式会社:スミダイヤバインダレスエンドミルNPDBなどの新商品紹介 – 記事

住友電気工業株式会社とはどんな会社?

住友電気工業といえば、銅電線の製造技術を礎とした独自技術の開発により事業の多角化を推進してきた会社です。現在では、「自動車」「情報通信」「エレクトロニクス」「環境エネルギー」「産業素材」の5つの事業分野で優れた製品・サービスを提供していますが、今回の見本市では産業素材の分野で出展していました。

他の会社では真似することのできない技術力の高さと多分野の幅広い知識を集結させて作られる素材は、毎年新商品を出すたびに、業界の注目を浴びています。

いくつか新商品が発表されていましたので、現状のものと合わせてご紹介して行きたいと思います。

まず今回の住友電気工業の展示の趣旨は、「世界をつなぐ最先端ソリューション」をテーマに、 グローバル展開するツールエンジニアリングサービスや独自の最先端技術から生まれた新製品の紹介でした。

スミダイヤバインダレスエンドミルNPDB

ブースの目のつく場所に置かれていたのが、「スミダイヤバインダレスエンドミルNPDB」です。

これはナノ多結晶ダイヤモンド工具で、100%のダイヤモンドでできています。

通常、こういった工具はダイヤモンドとダイヤモンドを引っ付けるために別の素材を使っているのですが、それを単結晶ダイヤモンドでもなく複合型のダイヤモンドで作り上げたのが、住友電気工業の凄いところです。

この工具を刃先に採用することによって、これまで不可能だった超硬材の直彫り鏡面加工を実現しました。

TOPの写真にもある通り、断面図を見るとどれだけこの製品が優れているのかがわかります。

次に新製品を紹介します。

超硬合金・硬脆材加工用PCD工具スミダイヤ DA90

「超硬合金・硬脆材加工用PCD工具スミダイヤ DA90」は超硬合金・硬脆材の粗化工の切り札として作られました。

超硬合金の焼結肌加工で安定した工具の寿命を実現しています。つまり、これまでの工具に比べると、長い間使用できるようになり、作業効率の向上とトータルコスト低減が可能になりました。その長さは他社PCD対比の二倍の工具寿命です。

また料金に関しても、スミダイヤNFチップを採用しているので、設計の最適化と量産加工技術の開発によって、従来と同等の性能で優れたコストパフォーマンスを実現しています。

住友電気工業が今一番押したい商品のもう一つの工具をご紹介します。

難削材加工用超硬コーティングドリル マルチドリルMDM型

「難削材加工用超硬コーティングドリル マルチドリルMDM型」です。この工具は、主に飛行機などに使われています。

今までと違うところは、写真だとわかりづらいのですが、ドリルの先端に二つの穴(オイルホール)が開いています。その穴が従来は円状のものでしたが、今回発表されたものはその円がゆがんでいるという点です。

この歪みによって、ドリルが回転している時に放出される水の量が従来型に比べ2倍以上に増え、ドリルの先端にしっかりと水がかかるようになります。
もともとこの水は高速回転をしているドリルの熱を下げるために放出されるものでしたが、従来の円の形だと直接当たっていないという難点があったものが改善できるようになりました。

新開発オイルホール形状と新コーティングでステンレス鋼・難削材の加工に最適になり、幅広い条件下で安定し長寿命を実現可能に。

また、刃形も他社とは違っています。他社製品では直線切刃形状のため、切りくずが上方向に伸びるのが特徴です。ですが、このMDM型は円弧切刃形状になっており、切りくずが中心に向かってカールし分断していきます。そのため、切れ味重視の刃型になっており、良好な切りくず処理ができるようになりました。

さらに先ほども少し書きましたが、ドリルに使われているコーティングにもこだわりがあります。

ステンレス鋼・難削材加工に最適な新材種であるACT70を使用しています。これはNXコーティングと呼ばれるもので、Absotech®技術を応用した高品位・高硬度・高強度膜で、優れた耐摩耗性と耐熱性を実現可能にしました。

数値としては、TiAICrSi系超多層コーティング、硬さHV:46GPa、酸化開始温度:1,100度で高密着層です。マージン摩耗を抑制することに成功しています。

その他、スラストを低減して、穴入口~穴奥まで安定加工を実現させています。他社製品ですと、穴入口付近はスラストが2,400Nほどまで上がり、その後2,000Nで安定するのですが、MDM型は穴入口から穴奥までずっと安定して1,600Nにしかなりません。この安定力も、MDM型の形状がマージン接触面積が他社と比べて小さいところが肝となっています。

独自開発の最先端を突き進む会社

住友電気工業さんにお話を聞いていて感じたことは、今回の展示会をとても大事にしており、また目標にしているということでした。

JIMTOF2018は2年に1度行われるのですが、毎回ここに出展する際には新商品を持ってこようという意思を、各工具の部門の方たちが持っていました。そのため、どの工具について説明を聞いても、担当の人が熱く製品について語ってくれます。そして、どの工具が一番の押しですかと聞くと、新商品の場所まで連れて行ってくれて、この工具はこんなに素晴らしいとお話していただきました。

また、グループ長にもお話を聞くことができたのですが、すべての部門において今一番大事にしたいことは、工具の耐久性だそうです。どんなに優れた工具であっても、すぐに壊れてしまっては意味がありません。これまでにない耐久性のあるものを生み出しながらも、高性能な工具を作り出していくこと、それが目標だとおっしゃっていました。

そしていずれはIoT技術を使って、いつ壊れるのかが明確にわかる工具を作って行きたいとも、お話しいただきました。

JIMTOF2018とは

東京ビックサイトで行われる日本国際工作機械見本市です。工作機械および、その関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術の交流をはって、産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的としています。

今回の見本市は、出展者数は1085社(前回比116社増)、5524小間で、過去最多となり、2018年11月1日(木)~11月6日(火)に行われていました。

JIMTOF2018のテーマは、

  • 先端技術と来場者をつなぐ ~国際技術ショーとしての魅力向上化~
  • 来場者と出展者をつなぐ ~商談サポート強化~
  • 技術体験と来場者をつなぐ ~魅力溢れる併催イベント・企画展示~
  • 日本と世界をつなぐ ~海外出展者・来場者の誘致活動の強化~
  • 学生と未来をつなぐ ~有為な人材確保・育成にも資する企画の強化~
  • 快適な空間と人をつなぐ ~充実した来場者サービスの提供~

の6つで、学生のみ無料で会場内に入ることができるようになっていました。