今更聞けないIndustry 4.0(インダストリー4.0)

今更聞けないIndustry 4.0(インダストリー4.0) – 記事

ここ5年ほどの間に、ニュースなどでInternet of Things (インターネット・オブ・シングス、以下IoT)とかIndustry 4.0とかの言葉を耳にことがある方も多いかと思います。
Internet of Things =モノのインターネットと言われても、ピンと来ない方がほとんどかと思います。
Industry 4.0を語る前に、先ずそもそも『モノのインターネット』とは何か、を探ってみましょう。

モノのインターネット(IoT)

そもそも、この言葉は、1999年に当時Procter & Gamble(プロクター&ギャンブル)社のKevin Ashton(ケビン・アシュトン)が最初に使い始めたといわれています。IoTを一言で表すならば、あらゆるモノがインターネットを通じて接続されモニタリングやコントロールを可能にする、と言った概念・コンセプト(weblio IT用語バイナリより)です。

私たちの身近な例では、スマホや装着型デバイス(Appleウォッチなど)や自動運転車などがあげられます。
このIoTのコンセプトを産業レベルで推進し、製造業や医療・農業などで本格的に活用しようというのがIndustry 4.0です。

Industry 4.0

IoTという言葉もそうですが、Industry 4.0もその言葉だけを聞くと、Windows10とかiPhone8のような、システムや製品モデルのバージョン名かと思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

Industry 4.0とは、ドイツ連邦教育科学省が推奨して、2011年にドイツ工学アカデミーが発表した、ドイツ政府が推進する、製造業のデジタル化、コンピューター化を目指すコンセプト、国家戦略的プロジェクト(Wikipediaより)を指します。サイバーフィジカルシステム(CPS)を導入したスマートファクトリーの実現を究極の目標に設定しています。
「IoTやAIを用いることによる製造業の革新」と言う側面から、第4次産業革命として捉えられることが多くあります。

Industry 4.0に至るまでの経緯

1989年にベルリンの壁が崩壊し東西ドイツの統一が実現した際に、共産体制下の東ドイツの生産性の低さの影響から、統一ドイツ経済は大きく悪化しました。
その後十数年かけてドイツ経済は持ち直しを図りますが、2010年頃には生産性の向上にも鈍化が見られるようになりました。ドイツ経済が建て直しを模索していたこの時期に、先進国の生産ラインは、原料資源が比較的安価な発展途上国へとシフトされてきていました。

2011年、ドイツ政府は2006年と2011年の5年間における、世界の工業製品販売比率の調査を実施しました。その結果判明したのは、この機関にドイツの販売比率が15%の上昇を記録したのに比べ、中国は350%を記録したと言うことでした。
製造業が経済の根幹を成すドイツで、この状況を打開する為に考え出されたのがIndustry 4.0のコンセプトです。

Industry 4.0の4原則

Industry 4.0の4原則は、『機械と機械、及び機械と人間間の相互運用性』、『情報の透明性』、『人間の判断・問題解決を支援する技術的アシスト』、『分散的意思決定』です。
この原則を基にして、IoTによって設備と人が協働できるシステム(サイバーフィジカルシステム)の実現、拡張現実(AR)を活用した作業支援、ビッグデータや・コンピューティングを活用した迅速な意思決定及び工程改善、消費者満足度の向上、などを目指します。

次回以降は、ドイツにおけるIndustry 4.0の実例を紹介していきます。