【IoT事例】Trumpf:デジタル化したTruConnectを提案 | トルンプ

【IoT事例】Trumpf:デジタル化したTruConnectを提案 | トルンプ- 記事

Trumpfについて

Trumpfはドイツ南西部にあるStuttgart近郊のDitzingenに拠点を持つ総合板金加工機メーカーです。機械工場としてスタートしたのが1923年、特に定評のあるレーザー技術をはじめ、各種工作機械、エレクトロニクスの分野において、現在は世界をリードするテクノロジー企業として大成長を遂げました。家族経営でありながら、ほぼすべてのヨーロッパ諸国、北米、南米、アジアに現地法人があり、全世界で約13,000名の従業員がいます。2017/18年度末の暫定決算では、36億ユーロの売り上げを記録しました。

Industry4.0の導入

Trumpfが成長し続けているのは、常に未来を見据えた開発に力を入れているからです。現在Trumpfでは売り上げの10%を研究開発に投資、1800人以上もの関係者が最新の技術を搭載する製品開発に携わっています。Industry4.0の概念が発表されたのは2012年のハノーヴァー・メッセでしたが、Trumpfは2009年にはGerlingenにあるパンチングマシン用金型の生産工場において、すでにデジタル化ともいえる、自動オーダー加工をオンラインショップという形でスタートさせていました。それが「E-Shop」です。

パンチングマシン用のパンチ、ダイ、ストリッパといった標準な部品を注文したい時、顧客はまずそのオンラインショップ、E-Shopにアクセスします。そこで金型のベーシックモデルを選択、形や大きさといった必要な金型のデータを打ち込むと、マシンのパンチ力も考慮しつつ、該当するマシンでその金型の使用が可能か自動判断できるシステムにサポートされながら、好みや必要に応じて部品をオーダーすることになります。E-Shopに注文が入ると、自動作成されたマシン用のプログラムが直接加工マシンへと送信されるため、すぐにその部品の生産がスタートできるようになっています。
顧客の8割を占める自動車やエレクトロニクス業界のサプライヤーにとっては製品の即時配送が命。専門家や最新ロボットを配置、高度なオートメーション化、すでに存在するプロセスを継続的に最適化し、「14時までに受けた注文は、その日の17時までに配送」をモットーに、パンチングマシン用の金型の生産性を向上させていきました。顧客のニーズにこたえるために常に開発に力を入れてきたTrumpfは、Industry4.0を先駆けて導入していた企業なのです。

ソリューション TruConnectの提案

こういったパンチングマシン用の金型の製造過程を内部向けのIndustry4.0にかなったデジタル化とすると、外部向け、つまり顧客向けにTrumpfが提案するデジタル化がTruConnectです。実は生産時間の約8割を占めるのが、「間接工程」と呼ばれる段階です。この間接工程を、計画やマネージメントなら自動的に作成しオーダーはいち早くプログラミングすること、製品発送は自動化すること、ツールはデジタル管理すること、マシンは自動セットアップ機能を搭載すること、倉庫はシステムに合わせた管理にし、待機時間を短縮すること、また電子リアルタイム作業計画書を利用することなどによって、最適化していきます。TruConnectは以下の3つに分けられています。

顧客に合わせたSmart Factoryの流れ


Smart Factory Experience(半日)・・・ Smart Factory について学び、Trumpfにてネットワーク化された加工を見学。

Smart Factory Check (一日)・・・顧客の現場での間接工程を分析、ネットワーク化により特に最適な効果を出せるプロセスを定義。

Smart Factory Assesment (5日間)・・・個々に合わせた解決策、必要な投資などを盛り込んだSmart Factory コンセプトを作成。Smart Factory コンサルティングで、ノウハウや専門知識、経験を織り込んだ完全なるサポートを約束。

このように、社内だけにとどまらず、同社の各種マシンを使用する顧客に対し、デジタルネットワーク化を進めていくコンサルティングサービスも提供しているのがTrumpfです。
このネットワーク化が実現すると、オンラインにて注文を自動処理、システムが自動計算した見積もりを顧客に早く提供できる上に、生産プランの自動作成、素材の注文、オーダー毎に加工マシンの自動割り当てなどにより、時間的にも無駄のない生産が可能になります。これまでのような、オペレーターによる素材準備や関連書類の処理中の間、マシンが停止していた時間が消滅するからです。すべてコード化され自動処理される過程では、オペレーターはプロセスマネージャーとして全体を管理する役割を任されます。

Industry4.0にかなったセントラルリンクというインターフェイス


マシンと人間のコミュニケーションをとるのがデジタル化されたシステムです。マシンの中でアウトプットされる各種データを用意、それをウェブサービスという外部へ接続します。そこから転送されるデータを受け取るオペレータはいつでもどのデバイスにもアクセスが可能となっており、アプリケーションに合わせたデータを別のマシンに転送し、独自プログラムへ接続する仕組みになっています。これがセントラルリンクです。

Smart Factoryのデモ工場

すべてをデジタルネットワーク化。考え方は斬新だとしてもいざ実現となれば、Smart Factoryはやはり机上の空論だと思われがちです。そこで、Trumpfはアメリカのシカゴにデモンストレーション用のテクノロジーセンターを設立しました。そこでは人間とマシンとオートメーション、そしてソフトウェアが完璧なコミュニケーションをとっています。データだけでなく、素材さえもパレットごと自動転送されるこの工場では、大規模な範囲でのオートメーション化を可能にしました。同時にこの工場は、最新のデジタル化された状況で各種テストもできるため、自社の開発者たちのサポートにもなっています。スカイウォークと呼ばれる天井構造の一部から工場見学ができるようになっています。

今後の展望

今、Trumpfでは、Industry4.0の次の段階として、25の数字を組み合わせて作る「Dot Matrix Code」を導入しています。このコードには顧客がE-shopで注文した内容が保存されるようになっています。原材料に保存された情報は専用カメラを通してスキャンされ、加工が終わった製品は加工オーダー別に自動的に振り分けられます。つまり原材料そのものが情報が持つことにより、プログラミングに必要な時間が減り、また生産段階も大幅に短縮されたということです。もう情報を記した紙を使う必要はないのです。
常に未来に向けて技術を開発を続け成長してきたTrumpfは、今後もIndustry4.0の分野でトップを走り続けていくことでしょう。

参照URL

https://www.trumpf.com/de_DE/
https://www.trumpf.com/ja_JP/company/
https://www.maschinenmarkt.vogel.de/demonstrationsfabrik-in-chicago-trumpf-macht-smart-factory-erlebbar-v-38586-12588/
https://www.swp.de/wirtschaft/news/ein-code-begleitet-den-rohling-zum-werkzeug-18744007.html
https://www.swp.de/suedwesten/landkreise/lk-ludwigsburg/trumpf-hausmesse-_intech_-_industrie-4.0_-hat-laengst-begonnen-18721971.html
https://www.swp.de/wirtschaft/news/ein-code-begleitet-den-rohling-zum-werkzeug-18744007.html

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