植物工場におけるAI・IoTに関する共同実験を開始

植物工場におけるAIIoTに関する共同実験を開始 – 記事

〜農業ビッグデータとAI活用による栽培技術革新〜

株式会社スプレッド(本社:京都府京都市、代表取締役社長:稲田 信二、以下スプレッド)、西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市中央区、代表取締役社長:小林 充桂、以下、NTT西日本)は、植物工場におけるIoTAI活用について共同実験を開始しました。

1.背景および実証実験の目的

現在、国内外の農業分野において、農業従事者の不足や世界的な人口増加による食糧不足、異常気象や水不足による収量の不安定化によって、食料の安定供給に不安があります。また農薬の過剰な使用による環境面や人体への影響も懸念されており、将来的には従来型の生産方式だけでは食料を安定的に確保することが困難であると言われています。

【図1 農業就業人口の推移】(参考:農林水産省2017年 農業構造動態調査)

【図2  世界人口の見通し】(出典:環境省 総合政策部会 環境・経済・社会の状況 (2018.1.19) )

これらの課題を解決する新たな農業の形のひとつとして、人工光型植物工場が注目されています。
株式会社スプレッドは2007年から大規模な植物工場での生産に着手。独自の栽培技術や生産管理技術を確立し、困難と言われた黒字化を達成しました。現在も国内最大規模の生産量を誇るリーディングカンパニーです。さらに、生産工程の自動化、ランニングコストの低減を果たし、世界中のさまざまな地域で生産可能な次世代型農業生産システム『Techno FarmTM』を開発。2018年秋に京都府木津川市において第一工場である「テクノファームけいはんな」を稼働いたします。

【図3  テクノファームけいはんな 完成予想図】

NTT西日本は、ICTを活用して社会課題解決を実現するため、自治体や企業等と連携し、地方創生や社会インフラの維持、農林水産業の活性化などに取り組んでいます。とくに農業分野では、LPWAを用いた水田の水位管理や、トマトの生育に関わる環境最適化の実験等を通じてノウハウを蓄積してきました。
今後、両社は『Techno FarmTM』の展開により蓄積されるビッグデータをICT(IoT・AI)を駆使し工場内の環境データを収集・分析、自動で最適な栽培環境を導きだし制御する共同実験を実施することとしました。
これにより、さまざまな地域において、生産のさらなる安定化と高品質化を実現し、食料安定供給の持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

【図4 両社で実現をめざすデータ活用イメージ】

2.共同実験の内容

(1)概要
人工光型大規模植物工場におけるAIを活用した環境制御実現に向けた共同実験を実施いたします。
温湿度や養液といった植物の生育に必要な要素において自動で最適解を導き出す人工知能(AI)を開発。工場内のセンサー等から集めた環境情報を栽培状況と合わせて分析し、より効率的な栽培の実現にむけてAIが学習し対応する「より賢い」工場に発展させることをめざします。
①植物工場内の環境データ、作物データ収集・蓄積
②最適な栽培環境パターンの解析
③栽培環境の制御
④①~③のサイクルから解析AIを評価

(2)実験開始時期
2018年10月(テクノファームけいはんな 稼働開始後)

(3)場所
テクノファームけいはんな
(〒619-0225 京都府木津川市木津川台9丁目5-5)

(4)共同実験における各社の役割
■スプレッド
・実験実施場所提供
・データ収集・蓄積環境提供
・解析結果評価
■NTT西日本
・収集・蓄積データの解析(最適環境の算出)
・AIを活用した解析プラットフォームの構築
・解析結果評価

3.今後の展開

スプレッドとNTT西日本は、本共同実験により以下の新たな価値創造に向け取り組みます。
・国内外に展開する『Techno FarmTM』への導入
・栽培に関わるデータ分析により栽培効率を最大化する人工知能(AI)の開発
・アースサイドグループのハウス栽培等の他の農業分野への展開

【本件に関する報道機関からのお問い合わせ先】
<株式会社スプレッド>
アースサイドグループ 広報部
TEL:050-3852-0561
<NTT西日本>
広報室
TEL:06-4793-2311

お問い合わせの際は、電話番号をお確かめのうえ、お間違いのないようお願いいたします。

※ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

Techno Farmの3つの特徴

次世代型農業生産システムである『Techno FarmTM』には大きな3つの特徴があります。

1つ目の特徴は野菜の「自動化栽培」です。省エネルギーで効率的に高品質な野菜を作るために、技術を集結し、今まで人が手作業でおこなっていた作業工程を自動化しました。自動化栽培を取り入れることにより、細菌の増加や不純物の混入といったリスクを減らすことにつながり、栽培環境の衛生と安全を保つことができました。

2つ目の特徴は「栽培環境の最適化」です。野菜の栽培において温度や湿度、光といった環境の維持は野菜の品質に直結します。空調設備や専用のLED照明を導入することで、自然の影響をうけずに野菜が生産可能になりました。また、栽培に利用した水をろ過技術によりリサイクルすることで、野菜の生産に必要な水分量を1/100に減らすことに成功しました。これらの技術を用いることで、世界中のどのような場所でも高品質な野菜を手に入れることが可能になります。

3つ目の特徴は「IoT・AI技術」です。IoT技術により栽培における様々なデータを収集、AI技術により収集したデータを解析することで、野菜生産に最適な環境情報を得ることができるようになりました。この結果、農業に必要な知識・経験を共有することで無駄な作業がなくなり、世界各国の農業生産性が格段に向上します。

公式プレスリリースはこちら: 植物工場におけるAI・IoTに関する共同実験を開始

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