【IMTS2018】READY ROBOTICS:多機能な働き手としてロボットが製造工程の自動化を促進

IMTS2018】READY ROBOTICS:多機能な働き手としてロボットが製造工程の自動化を促進 – 記事

READY ROBOTICSとはどんな会社?

READY ROBOTICSはアメリカ、メリーランド州ボルチモアに本社を置く、スマートロボットのソリューションを提供する企業です。ジョン・ホプキンス大学の先端ロボット研究から生まれた同社は、製造業のロボット化、特に工場フロアでの製造プロセスのオートメーション化を事業機会として捉えています。「使いやすいロボットシステム(Easy-to-use Robot System)」をキーワードに、モバイルベースでのコントロールとコーディングレス・プログラムをメリットとするスマートロボットシステムを提供しています。

今回のIMTSでは特に中小企業の現場でのロボット化を容易にする点のソリューションを中心に展示。ロボット導入時の初期ダウンタイムを短縮し、工場フロアのロボット化に必要な投資を抑えることで、規模の小さい企業でもロボットの活躍する場面を広げることができます。

今回のIMTSでは、Adamさんにお話を伺いました。

スマートロボットシステム TaskMate

READY ROBOTICSのロボット・システムは、マーケットにあるロボットのハードを使ったソリューションシステム、TaskMateが中心です。人が行う反復作業を自動化するロボットの作業セルを、可動式の台座(モバイルベース)に乗せています。このシステムは人が作業するすぐ隣でロボットが工場フロアの作業を手伝うことができます。一つのTaskMateロボットはいくつもの作業を行うことができるので、作業用のツールを取り替えることで多機能な働き手としてお客様の製造工程の自動化を促進できるのです。

多機能な使い方をしていただくために、TaskMateにはグリッパーとビジョンセンサー、デジタルI/Oが用意されています。グリッパーはSchunkの水圧式グリッパー、Robotiqの電動グリッパー、そしてバキュームグリッパーユニットを揃えています。作業サポートのためのアクチュエータを使ってボタンやペダルを操作したりできますので、現在工場フロアで人が使っているツールや機器はそのままでTaskMateに作業を代替させることができます。

TaskMateは現在、ロボットのタイプによって5kg荷重のTaskMate R5と10kg荷重のTaskMate R10があります。それ以外のロボットが必要であれば、READY ROBOTICSのエンジニアがカスタマイズしてシステムを組むことができ、Universal Robotics以外のロボットでもシステム化できます。これまでにABB、ファナック、安川電機のロボットで実績がありますが、それ以外のロボットでも対応します。一台のロボットでプログラム化した作業プロセスは他のロボットにも移植可能なので、複数のロボットを使えばシフトの構成や作業量に応じてフレキシブルな使い方ができます。

またTaskMateのシステムはIP54を取得していますので、どんな工場の作業環境でそのまま使うことができます。TaskMate自体はPLC下で制御できますので、上位コントロールとの接続は心配いりません。

TaskMateは特に製造業の中小企業での工場フロアのロボット化を推進することを目的にしています。このような工場フロアではロボットのプログラミングを行うエンジニアの数が限定されているか、またはそのようなエンジニアがそもそもいないこともあります。作業場で働く人たちが自分でロボットに作業をプログラムするためには、従来のロボットのようなコーディングを行う必要のない作業指示の方法が求められます。

TaskMateにはTeachMateという直感的プロミングツールが搭載されています。これは、ロボットのハンド部分を直接手で持って動かし、適切な位置に配置した上で、その状態を記憶させることを繰り返すことで、一連の作業をロボットに登録することができるようにしたプログラミング方法です。

ちょうど作業場に新しい作業員が配属されたときに、手をとって作業手順を教えてやるような感じです。ロボットの手をとって仕事をやらせてみせることで、ロボットは教えられた作業を繰り返しできるようになります。ロボットに手順を指示する作業員は、ロボットのエンジニアである必要がありません。このため、工場フロアごと、シフトごとに必要なエンジニアの人数は少なくて済み、製品の型替えや作業手順が変更される場合でも、工場フロアのレベルでフレキシブルに対応することができます。

TaskMateはマシン・テンディングやマテリアル・ハンドリングのピックアンドプレース、検査工程でのキャリブレーションなどの用途で導入されており、既に50台以上のロボットをシステム納品しています。納品先の企業名としてツールメーカーのBlack & Deckerと梱包資材及びシステムのArnold Packagingを挙げてくださいました。

READY ROBOTICSの提供するオペレーティングシステム、「FORGE」はロボットのコントロールと同時にグリッパーやセンサーなどの周辺機材を含めてタッチスクリーンで操作することができます。TeachMateで作成した直感的プログラムはコーディングの形で記述することもできますので、事後的な作業内容の改善に使うこともできます。TeachMateでプログラムする作業手順は、作業ごとにビルディングブロックとしてFORGEに登録し、そのブロックをフローチャートで組み合わせることで全体のプロセスを構築します。ロボットが複数の作業を行う場合や状況に応じて作業手順を変更する場合もFORGE上でプログラム上の条件分岐を設定できます。この場合もコーディングの知識は要りません。

TaskMateのシステム導入にあたっては、READY ROBOTICSのエンジニアがお客様の工場フロアにお邪魔して作業分析を行った上で最適なシステムを組んで納入します。オーダーしてからシステム納入まで一ヶ月程度、システムのセットアップは1~2日で完了します。導入後のオペレーションについても、非常の直感的に操作できるので、作業場でのトラブルの心配はありません。

ロボットシステムの導入には初期コストがかかると二の足を踏まれるお客様が多くいます。そのようなお客様のためには、TaskMate導入に当たってのレンタル使用プログラムをおすすめしています。導入後最初の3ヶ月についてはTaskMateをレンタルし、役に立つことを確かめていただいた上で購入することができます。レンタルの導入コストはTaskMate R10の場合で3,000ドル/月ほどなので、設備投資のコストを削減できます。購入の場合、1年と3年の固定払いが用意されています。ロボットを固定資産として購入せずに変動費として費用化できるので、人を雇うのと同じようにロボットをラインに配置することができます。費用にはメンテナンスサービスが含まれていますので、導入後の追加コストは発生しません。また、TaskMateの操作については24/7でのサポート体制で対応します。

デモ動画

最後に

READY ROBOTICSは最近オハイオ州コロンバスに新しいオフィスを開設しました。現在従業員40名ほどのスタートアップと言えますが、同社のEasy-to-use Robotのアイデアはユーザーの使い勝手のよいロボットシステムサービスとして受け入れられてきているようです。READY ROBOTICSは製造現場へのロボットの導入を、ハード及びシステムの販売ということではなく、むしろサービス・ビジネス(Robot as a Service)としてとらえています。今後、産業界でもベビーブーマーの世代がリタイアを迎えて現場ワークショップで働く人材が不足することが予測されています。このような状態では、産業全体の人材活用を促進する必要があります。READY ROBOTICSは小さな作業場でもルーティンな作業はロボットに任せて、人はもっと重要な仕事をするべきだと考えているそうです。そのためにREADY ROBOTICSは、ロボットエンジニアなしで使えるEasy-to-useのロボットを最低限の初期投資で導入できるサービスを、街の小さな製造工場にも提供していきたいと考えています。

IMTSとは


IMTS(International Manufacturing Technology Show) は、アメリカで最も大きい製造業の展示会です。IMTS 2016では過去最高の出展企業数(2,407)を誇り、登録数(115,612)も過去3番目に多く、McCormick Place複合施設にて1,370,256ft2(127,300m2)もの敷地面積に渡って開催されました。IMTSはアメリカ・シカゴにて偶数年に1回開催され、117カ国のバイヤーとセラー(売り手)が集います。

2018年情報
名称: IMTS – International Manufacturing Technology Show
スポンサー: AMT – The Association For Manufacturing Technology
日程: 2018年9月10-15日 | 2020年9月14-19日
場所: McCormick Place・2301 S Lake Shore Dr・シカゴ、イリノイ州、アメリカ
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