【IoT用語集】メカトロニクスとは?

IoT用語集】メカトロニクスとは? – 記事

メカトロニクスとは、メカ二クス+エレクトロニクス=機械工学と電子工学の融合です。
メカトロニクスのモデルを作るとすると、①ロボットにセンサをつなげる②ロボットを電子回路でつないでいる③さらにマイコンをつなぎ、電子制御を可能にする④さらに自動化のためコンピュータにつなげる、という4要素からなるモデルです。すこし説明の仕方を変えると、センサ・電源・コンピュータ(コントローラ)・アクチュエータを要素とするシステムということができます。これら4要素のなにがかけても、ロボットは動くことができません。ロボットだけでなく、産業機械・ファクトリーオートメーションは、その多くの機械がこの4要素で動いています。

メカトロニクスの関連分野

機械工学・電子工学のほか、コンピュータは情報工学分野の技術です。さらに周辺領域を合わせると、メカトロニクスは、下記のような多岐にわたる分野の技術を巻き込んでいます。

  • 機械工学分野…機械力学,材料力学,熱力学,流体力学,機構学,制御工学,システム工学,設計工学,ロボット工学
  • 電子工学…電磁気学,電気工学,半導体工学,通信工学,計測工学,無線工学など
  • 情報工学…計算機工学,ソフトウェア工学,ネットワーク工学など

生活に身近なメカトロニクスの例を見ると、自動改札機・ATM・CDプレーヤーやハードディスクプレーヤーがメカトロニクスによるものです。これらはメカトロニクスなしでは正常に動かすことができません。また、カメラ・ビデオ・時計などの耐久消費財、乗用車にもメカトロニクス製品が多く登場しています。
メカトロ二クス製品の関連する分野は、情報・通信、家電、医療福祉、精密機械、自動車、産業機械、建設・土木、航空・宇宙、重電と広い分野にまたがり、今やメカトロニクスが関連しない機械のほうが少なくなりつつあります。

メカトロニクスはなぜ生まれた?

メカトロニクスがもしもなかったら、機械は非常に精密な歯車やカム・モーターで動くことになります。からくり人形や、多機能で精密な動きをするアナログクロノグラフなど、電子制御を行う代わりに、歯車やばねの組み合わせで人間の意思を実現することになります。これに対して、人間の意のままに、即時に動かすことができるようになるとすると、リモコン・ラジコンが必要になります。しかし、リモコン・ラジコンは、マイコンにあらかじめプログラムをしておくのと同様のパターン化・反復は難しいですし、また、自動化のプログラムも困難ではあります。
そこで、昭和44年に安川電機が、電子制御付き機械をモデルとして、メカニクス+エレクトロニクス=メカトロニクスと呼び、商標化するに至りました。電子制御のマイコンは、電子回路を経由して機械に接続され、これにプログラミングによる自動化指令を送ることとなります。現在では安川電機の登録商標ではなく、一般名詞としてメカトロニクスという用語が用いられます。

メカトロシステムに必要な技術・手段

もう少しメカトロシステムに利用される技術や手段を細かく見ていくと次のようになります。

センシング

  • 対象の状態をコンピュータに伝える
  • センサからコンピュータに信号でなく情報の形で変換して伝えることも可能

駆動・アクチュエータ

  • コンピュータの指令を動きに変換する
  • 電気をシステムのエネルギー・駆動の動力として使う

制御

  • PLCやマイコンにより反復する動きをコントロールする

コンピュータ

  • 自動化のプログラムを内蔵し、電子回路を通じてシステム全体に指令する

それぞれに、専門領域の専門家がいますが、全体設計に合わせて各技術を用いて製品づくりを行うことによってはじめてメカトロニクス製品が動くという特徴があります。また、組み合わせとして最適なものを探求することもメカトロニクスの課題です。

メカトロニクスとロボティクス

メカトロニクスがメカトロニクスシステムを本質的要素として、目に見える様々な機械の形をしたヒューマンインターフェースを開発するのに対して、ほぼ同様の技術を使いながら、ロボットの開発改良を行うロボティクスという研究開発分野があります。メカトロニクスとの違いを挙げると、実のところ、ヒューマノイドロボット以外のロボットはメカトロ二クスと大きく変わるところがありません。
ヒューマノイドを研究対象とするロボティクスは、人間の形をした・または人間の能力に似せたヒューマンインターフェースに対象が絞られており、ロボットの動きそのものの改良およびロボットのパーツの改良と、人間の機能を模しているため、人間の機能に近づけ追い越すことが課題となっているところが異なります。
メカトロニクスの目指すところは、一般に人間の能力は性能の基準にならず、生産工程・駆動・制御の効率化・省エネ化・安全性の確保など、産業の広い課題を解決することです。そのため、ファクトリーオートメーションの分野では応用例・先進事例が極めて多くなっています。

まとめ

メカトロニクスは今や身近な「持ち物」家電レベルまで、広い範囲の機械で使われている技術となっています。一方で、生産効率・省エネ化が現在の大きな課題であり、特に電源の効率よい利用や、一歩進んで制御の人工知能を利用したメカトロニクスシステムなども登場しています。今後の動きに注目したいところです。

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