【IoT用語集】IIoTとは?

IoT用語集】IIoTとは? – 記事

IIoTは、Industrial Internet of Thingsのことです。オフィスでも利用するIoTに対し、産業向けに特化したIoTのためにこの概念が提唱されました。製造業・建設業や、エネルギー産業などに向けて、機械・装置・システム等がインターネットでつながることにより提供できるITサービスの総称です。
用途としては、データ収集・データ分析・自動操作・遠隔監視などを利用目的としており、生産工程を変えて従来の工程を合理化することにその主眼があります。

IoTとは?

モノのインターネットであるIoTは、端末をオンラインでつないで、人の手を介さなくても大量のデータを集約・分析するITサービスです。IoTはかつて「ユビキタスネットワーク」として日本でも提唱され、機器間をインターネットで一台でも多くつなぐことに多くの関心を集めてきています。また、構成要素である技術も開発が急速に進み、データそのものの集積・分析技術も、ビッグデータ向けIT技術として、発展を続けています。これらの技術は、2000年代後半から現在までのIT業界の中心的関心事であり続けています。代表的なのがクラウドサービスの発展です。

IoTはオフィス向けから産業界へ浸透

IoTによるITサービスは、当初オフィス向けに利用されることから普及し始めています。例えば、身近によく見るIoTの例としては、コピー機の消耗品の補充状況や保守状況をオンラインで監視することが挙げられます。このことにより、人を張り付けなくても、また連絡係をおかなくても、適時に消耗品の補充やメンテナンス作業ができるようになります。また、来店者のマーケティングデータをPOSや専用端末をオンライン状態にすることにより、本社で集約するといったサービスなどもモノのインターネットの代表的用例となります。
コピー機のオンライン化、POSの実用化は、1990年代から始まっているので、実はIoTという用語が意識されるよりもかなり前からIoTは実用化されている、ともいうことができます。それが徐々に現在まで発展を続けている、ということになります。
産業界の生産工程のIoTのさきがけは、諸説ありますが、ICタグやバーコード等の読み取り技術による部品供給・物流のコントロールあたりであるということができます。ICタグ・コードを読み取ることで、サーバへのデータ集積・部品の供給状況を通じた生産工程の監視・出荷から配送の監視など、場所を問わずコントロールすることが可能になります。オンライン化されたデータはどこからでも入力や出力が可能です。こうして、IoTはリモートで本社・生産拠点・配送センターなどをつないで時間的にもコスト的にも産業界全体の効率化を図ることに成功してきています。

IIoTとインダストリー4.0

生産工程のデータは、さらにロボット制御技術とつながることにより、指令を行う人間さえいらなくなるような未来像まで描けるようになったのが近時のIIoTということができます。インダストリー4.0の考え方は、徹底的に製造工程の無駄を省いて、もともとはドイツの産業を労働力のコストカット競争からサバイバルさせるための提案でしたが、日本ではそれぞれの企業が人手不足を補う手段としてIoTの活用を進めている最中です。

具体的用例

2016年における製造業のIoT支出総額1780億米ドル(約19兆7000億円)のうち、製造業における生産工程に関する領域が1025億ドル(約11兆3400億円)を占めています。その他では、設備などの資産保全および管理と保守、遠隔監視による製品の保全、物流関連等になります。

展望 2つの技術的課題

IIoTの課題としては、通信の高品質化・安定化と、情報セキュリティということができます。
通信については、先に見たように、無線通信プロトコルは各用途向けに標準化が図られており、ではどの通信規格に準拠すれば、生産現場にもっとも最適であるか、その選択と用途適合性をさらにブラッシュアップする必要があるといえるでしょう。現在の多種のIoT向けプロトコルを見ると、開発そのものよりも、中心的課題は応用のほうにむけられているものと考えられます。加えて、常時稼働が生産工程では標準的なものですので、「遅延の予防」「安定性」という面からは通信技術は、周辺機器とその応用を含め、さらに発展が必要です。
次に、情報セキュリティですが、オフィスサービス向けIoTでも近年のプライバシー法制の進展に見られるように、重要性は常に意識されているといえます。しかし、産業向けIIoTの場合、企業情報の悪用や、ハッキング・クラッキングの影響はより目に見える、深刻な形で表出されるものと考えられます。ハッカーのために生産工程のマヒが起こる、生産工程の数字情報がライバル社に筒抜けになる、あるいは、産業用ロボットから有害物質が必要なコントロールなく排出される、などといった最悪の結果をにらんでセキュリティ技術も進化する必要があります。すでにアクセスレベルの制御はオフィス向けのIoTより緻密なものとなっています。

まとめ

IIoTとオフィスIoTはその融合により、産業を大きく変える力があります。勘定系システム・人事系システムとの一気通貫の生産現場の実現がすでに行われ、さらにAIが意思決定も行うことが視野に入れられています。技術的課題そして倫理的課題も含め、今後の動きが注目されているところです。

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