【IMTS2018】Telit:IoTプラットフォームサービスのグローバルプロバイダー

【海外展示会2018】TelitIoTプラットフォームサービスのグローバルプロバイダー | IMTS2018

Telit Wireless Solutionsはイギリスロンドンに本社をおくIoT(Internet of Things)に関連するモジュール、プラットフォーム、コネクティビティを提供する会社です。アメリカではノースカロライナ州レイリーに地域本社、シカゴにR&Dセンターを置き、さまざまな企業にとってのIoTを実現するために必要な製品、ソフトウェアとサービスを提供しています。提供する全てのテクノロジーにおいてワイヤレス・コミュニケーションを実現しており、いわばワイヤレスでのIoTプラットフォームサービスのグローバルプロバイダーとして知られています。
今回のIMTSではKipleyさんに話を伺いました。

Teli Wireless Solutionsとはどんな会社?

Telitは2000年にIBMからスピンアウトしたエンジニアが設立したIoT関連のビジネスプラットフォームを提供する会社です。IoTはあらゆる「モノ」をインターネットにつなぐことで全ての情報を収集、管理することを可能にする技術。Telitは特に製造業を中心に工場での機械類の稼働状況に関するデータを各機械ごとに収集し、生産セルまたはラインごとにデータをワイヤレスで統合し、オペレータでパフォーマンスの管理を行うことでIoTを実現しています。これまでに1000社を超える企業でIoTソリューションの導入に成功し、企業向けIoT化促進のグローバルリーダーと言われています。

データのやりとりは個々のマシンやコントローラからの情報を収集するモジュールからのデータに基づいて行われます。ワイヤレスIoTモジュールはWiFi、Bluetooth、Mobile IoT(LTEや3G)がサポートされており、データはすべてモバイルでも通信/送信が可能です。世界各地域の通信に関する認証を取得しています。センサーからのデータや作業パラメータもリアルタイムで活用。取得されたデータはTelitのクラウドPasS、IoTポータルでソリューション開発でき、オペレータでデータをパフォーマンス情報としてディスプレイ上に表示します。

TelitはIoTがまだ概念として普及していなかった頃から企業内の作業パフォーマンスのデータをやり取りするための技術に注力していました。当時はM2Mと呼ばれていたこのテクノロジーを活用し、顧客への情報プラットフォームを提供しています。これにより、顧客は情報インフラの構築には時間をかけずに、社内のオペレーティング・アプリケーション・ソフトウェアの開発に集中できるようになります。

サードパーティによるソフトやクラウドアプリとのデータ統合も簡易化。デバイスドライバのライブラリを通して全てのデバイス管理アプリの開発を促進、統合し、これらのデータをパフォーマンス・ダッシュボードに表示します。これによりオペレーションセンターでの生産情報のリアルタイム一元管理が可能になります。

IMTS展示製品

製造業用IIoT統合プラットフォームDeviseWISE


今回のIMTSで紹介しているDeviseWISEは主に製造業をターゲットにしたIIoT(Industrial IoT)を可能にする情報インフラ。プラントの全てのデバイス間の情報の相互のやり取りを可能にする、工場の統合型IIoTプラットフォームです。これによりPLC及び製造機器・デバイスのプロセス情報をデータベースシステムに接続しERP又はMRP、MES上で管理できるようにします。

既存のシステムアーキテクチャーにDeviseWISEを接続することで、各デバイス及びアプリケーションと自動的に接続することも可能です。顧客は工場内のIIoTを構築するためのカスタムコードを作成する必要が一切ありません。データ処理のためのPCやカスタムプログラム、自社製のソリューションも不要です。これによりデータ転送に関わる複雑な課題を取り除き、処理時間を短縮してデータ活用を簡単かつスムーズに行うことができます。

上の画像では、DeviseWISEに接続されたCNCコントローラからのデバイス情報が表示されています。上段のディスプレイはデバイスライブラリを表示しており、選択されたデバイスのパラメータを下段ディスプレイで数値確認できます。パラメータは自由に設定することができ、同じデータはモバイルでも確認できます。ブースでは同じデータをタブレットでも見せてくれました。

DeviseWISEによるデバイスのプロセスデータの表示ディスプレイ “Smart Manufacturing & IIoT Solutions” 。画像のディスプレイにはロボットアームのエンドエフェクタの状態と測定されているデータが表示されています。上段のディスプレイはエンドエフェクタ(グリッパー)の状態とピック・アンド・プレースのサイクルステータス。下段はエンドエフェクタに発生している角度とトルクの変化がそれぞれ表示されています。曲線が不連続になっているのは、デモの途中で意図的にロボットに付加を加えたためにモニターのデータがリアルタイムで変わることを表しています。

ディスプレイ下のテーブルに置かれたiPadでも上のディスプレイと同じように見ることができます。これにより、ショップでの生産情報を直接オペレータが確認できると共に、同時に同じ情報をラインフロアでも見る事ができ、分析結果から導き出される対策をリアルタイムで行う「Smart Manufacturing」が実現されます。
ロボットコントローラの情報はワイヤレスインターネットで収集され、リアルタイムで分析されます。同様のデータをショップの各デバイスから入手する事で、ショップ全体のライン又はセル情報を同時にリアルタイムで測定、分析できることになります。情報プラットフォームはショップフロアとトップフロアを直接接続します。プラットフォームを拡張すればクラウドでの管理、他の工場やプラント、サプライや顧客との接続もサポートすることができます。Telitのシステムは単一のインターフェースで複数の工場や海外拠点との情報をやりとりするプラットフォームを構築できます。

DeviseWISEにより、生産フロアにおけるコントロールレベルの情報を情報インフラ上でネットワークに乗せてコンピュータ処理する、IT/OTのコンバージョンを可能にします。OT(Operating Technology)情報をショップフロアから上位レイヤーへ上げることに伴うデータの開示に関しては、Telitが提供するSecureWISEによってローカルプライベートネットワーク全体のセキュリティ対策がとられています。

TelitのIIoTプラットフォームは自動車産業でも広く採用されており、日米の大手自動車メーカーで工場のIoT化のプラットフォームとして採用されているそうです。工場でのIoTアプリケーションはPM(Predictive Maitenence)やSCM(Supply Chain Management)とも接続されて、拡張されたMRPシステムとして機能しています。同様のデータは輸送工程や在庫管理、トラッキングにも活用されます。また、環境全体のエネルギー管理システムのプラットフォームとしてスマート・ビルディングやスマートシティの情報インフラとしても用いられており、公共輸送システムの効率化や都市の節水プログラムで活用された実績などもあります。

展示動画

TelitとDeviseWISEの今後

TelitはDeviseWISEのIoTプラットフォームについて、IBMのIoTプラットフォームとの相互運用性を確立しています。これにより同社は今後も全産業分野において生産自動化のためのIoTの導入を促進するメインプレーヤーであり続けることができるでしょう。特にIBMのAIWatsonによるIoTプラットフォームとの結合により、製品、システム、資産管理の幅広いIoT用途において、AI人工知能)を活用した高度な分析を利用する環境を容易に実現できます。IBMはWatsonを食らう土壌で提供しており、IoTを導入する企業にとってはこのクラウド上の Watsonをリアルタイムで使用することができるので、AIの持つ認知分析能力、機械学習及び自然言語処理を使ったIIoTをTelitのプラットフォームで構築できることが可能です。これはTelitの顧客企業にとって、さらに発展したSmart Manufacturingの達成に向けて非常に高い価値をもたらすことになるでしょう。

これに関してTelitのCEO、Yosi Faitは

「この(IBMとの)関係によって製造業及び他の産業に属する企業は、IIoTとAIにおける世界最高の二つのソリューションが一体となった長所を利用することができることになる。TelitとIBMが協働することでIIoTは効率化と生産性の最大化に向けてそのポテンシャルを完全に実現することができる。」

と話しています。
さらにIBMのVP、Stephan Billerは

「AI(人工知能)を使うことで、製造業者は複数のデータソースからのデータに基づいて分析し実行することが、より速く簡単にできるようになる。TelitのDeviseWISEはIBM WatsonのAI能力を補完し、二つのソリューションを自然に結合するものだ。これは世界中の製造業及び他の産業にとってのベネフィットとなる。」

と話しています。

IoTのパイオニアとしてIoTの最も困難な問題に挑戦する。IoTはTelitのDNAです。Telitは自社の情報プラットフォーム開発能力を産業セクタに提供することで、顧客がそれぞれの強みである自社のデバイス開発やショップ上のアプリケーションに注力することができるようになること、それによって各社の競争力を向上させることができるようになることに自社の価値を見出しているようです。

IMTSとは


IMTS(International Manufacturing Technology Show) は、アメリカで最も大きい製造業の展示会です。IMTS 2016では過去最高の出展企業数(2,407)を誇り、登録数(115,612)も過去3番目に多く、McCormick Place複合施設にて1,370,256ft2(127,300m2)もの敷地面積に渡って開催されました。IMTSはアメリカ・シカゴにて偶数年に1回開催され、117カ国のバイヤーとセラー(売り手)が集います。

2018年情報
名称: IMTS – International Manufacturing Technology Show
スポンサー: AMT – The Association For Manufacturing Technology
日程: 2018年9月10-15日 | 2020年9月14-19日
場所: McCormick Place・2301 S Lake Shore Dr・シカゴ、イリノイ州、アメリカ
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