【IoT用語集】ユビキタスネットワークロボットとは?

【IoT用語集】ユビキタスネットワークロボットとは? – 記事

はじめに

ユビキタスネットワークロボットとは、ロボット的な機能を持つ要素を、空間に分散して配置し、これらを無線でつなぐことにより人間の代わりにその空間を管理したり、空間の利用を促したりする作用をもつロボットのことです。

例えば、自動ドアを開けると中で注文を取るディスプレイのスイッチがオンになり、メニューが出てきて、ボタンを押すと好みの食事がベルトコンベヤーに乗せられてでてくるようなソリューションがユビキタスネットワークロボットの例です。

ロボット技術やセンサ技術、あるいはICタグ技術といったそれぞれ単独での動きを予定している技術要素(ロボットコンポーネント)が無線によりつながれて、さらに制御がミドルウェアにより行われることにより、ばらばらの機能が全体で一つのつながりを持った動きとして構成されることになります。

この仕組みにより、空間における人の過ごし方を改善することが可能になり、とくにケアを必要とする人たちに役に立つとされます。

各国の動きと日本のリード

ユビキタスネットワークロボットのプラットフォームに含まれる技術の国際標準化が現在も進行していますが、中心的な役割を果たしているのが、日本の経産省の外郭団体である産業総合研究所です。
とくにケアの分野・コミュニケーションロボットの活用においては、日本はロボット先進国ということができます。国土交通省も、高齢者のモビリティ支援にIoT技術の活用を提唱、各種実証実験を進めています。

ユビキタスネットワークロボットのメリット

ロボット技術は、非常に複雑ですが、動作部分の機能を分散して無線とミドルウェアにより統合することによって開発費用も抑えられることから「環境型ロボット」の技術は、2000年代よりコンセプトが国からも提唱され、現在に至るまで重点事業となっています。また、人の代わりをしてくれることにより、社会的課題の解決効果がダイレクトで見えやすいといえます。

こうしたメリットから、近年、センサ技術・IoTの進化及び機器間通信を可能にする無線プロトコルの標準化が進行しているなどの背景により、より実用的なユビキタスネットワークロボットの開発が進んでいます。

ユビキタスネットワークロボットによるソリューション

〇高齢者・障がい者・子供およびその保育者などケアを必要とする人たちの支援
国の機関である産業総合研究所やNTT・東芝・日立といった大手企業が中心となって現在まで開発してきたソリューションは、高齢者・障がい者・子供およびその保育者など、生活に支援を要する人たちの生活支援を行うというものが中心です。

  1. 見守り
    遠隔地から高齢者の行動を見守る・保育園での子供の行動を見守るといったセンサ技術を中心とするソリューションが実現されています。
  2. 移動支援
    車いすによる移動を助けるために常に介護者がそばについているのではなく、高齢者が自力移動を移動ロボットの補助により行うソリューションも開発されており、この場合のロボットコンポーネントは電子制御された車いすそのものです。
  3. 遠隔医療・遠隔介護
    身体の症状・介護のニーズなど必要とすることをわざわざどこかに出向いてお願いすることができなくなっている状況では、テレビ電話や、データの転送による医療・介護の手配がネットワークロボットでより簡単に行えるようになります。

〇観光案内・接客
観光客や店舗の訪問者に対して人に代わって案内や接客を施設内・イベント会場・店舗等で行うものです。目に見えるロボットを利用するもの、タッチパネル式インターフェースを利用するもの、利用者のスマホを利用するものなど機器の組み合わせには様々なバリエーションが考えられます。

ペッパー・変なホテル・変なカフェなどの実例もあげることができます。東京オリンピックの開催を控えてロボット通訳も含め、この分野でのユビキタスネットワークロボットの活用が多く登場することが期待されています。

〇家庭内における家事支援
スマートホーム・ソリューションにより家庭内のエネルギーマネジメントを行う例やホームアシスタントであるAlexaやGoogle Homeとロボット型機器・センサデバイスとの組み合わせによる家事支援などを例として挙げることができます。

ごみの分別回収がしにくい層に向けてロボットが分別と回収を補助するごみ分別回収システムも自治体レベルで実証実験が始まっており、今後の普及による社会的課題の解決に注目が集まっている分野です。

まとめ

ユビキタスネットワークロボットは、身近にも徐々に目にすること・利用することが多くなっており、確実に私たちの生活を変えつつあります。日本は、技術の標準化をこの分野ではリードしています。

今後は、日本発のソリューションをAmazon AlexaやGoogle Homeのようなすでに普及されているプラットフォームとどのように組み合わせて提供できるか、その他どのように利用のすそ野を広げ社会的課題を解決できるか、課題になりそうです。

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