【IoT用語集】コンシューマーエレクトロニクス協会とは?

【IoT用語集】コンシューマーエレクトロニクス協会とは? – 記事

はじめに

コンシューマーエレクトロニクス協会(英語:Consumer Electronics Association=CEA別名:全米家電協会)とは、米国の家電関係の企業2000社以上が加盟するコンシューマーテクノロジー協会(英語:Consumer Technology Association=CTA 別名:全米民生技術協会)の旧名称です。

家庭家電製品の世界最大の見本市であるCESの主催を行っています。2015年に現在の名称に改称されました。1924年、当時の最新技術であったトランジスタラジオ関係業者の利益擁護のためラジオ工業会として設立されたものが、電子機械工業会、民生用電子機器工業会と名称を変え、CEAは1999年に改称された名称です。

協会の活動内容と目的一覧

CEA(現CTA、以下この稿において同じ)の活動内容として、主要なものを上げると次のとおりです。

  1. 調査報告書の作成・公開
  2. 議会請願活動
  3. 見本市・国際会議の開催
  4. 標準仕様・技術ガイダンスなど、開発者向け資料提供

中でも1や3については、家電マーケットの動向を占う主要ベンチマークとして機能するなど著名な実績があります。CESのキーノートにより、その年のエレクトロニクス業界のトレンドがわかるといわれるくらいに注目度が内外ともに高くなっています。

CEAは、その活動目的の一つに、「技術革新の立法による規制に対して、連邦・各州の立法に携わる関係者を教育し、技術革新の妨げにならないようにさせること」を掲げています。規制に対して反対意見を述べ、世論を誘導しつつ請願を行う、いわゆる「ロビイング」を行うことが協会の活動の一つの柱となっています。

すなわち、政治に影響を及ぼす圧力団体としての機能を持っています。CEAの中にはいくつもの委員会活動がありますが、ロビイングに携わる「CATAPAC」は、内外からの献金を集めて、立法府に対抗し、業界の利益誘導を行う大きな勢力になっています。

近年のCEAの活動として消費者向けの活動に注目が集まっています。ヘッドホンから聴覚を守る・バッテリーの安全性など消費者に向け注意を呼び掛ける時とともに消費者啓蒙のための小冊子を公開しています。

特色のあるCEAのロビイング活動

CEAのホームページには、Policyのセクションがあり、その中にCATAPACとISSUEといったページが設置されています。会員企業の立場をCATAPACのセクションで明らかにし、さらに、ISSUEのセクションで議論を広げていくねらいが見られます。

これらのページは、先に述べた圧力団体としてのCEAの性質を鮮明にしている内容となっています。ドローン利用、暗号化技術、自動運転、知財法制といったとくに加盟企業と政府の緊張関係が強い分野で規制の動きに大変センシティブに対応しているのが目立ちます。オピニオンペーパー・リサーチペーパー等の資料を広く開示し、献金を募っています。

このようにして関係者のみならず、一般市民の問題意識に対する働きかけを積極的に行っています。

加盟企業の特徴今昔 多様性のある団体へ

コンシューマーテクノロジー協会は、かつて大手の家電メーカーの「クラブ」と評されるほど加盟企業の同質性が高い団体でした。1990年代のMS –DOS・Mackintoshの登場を境目に加盟企業が多様化の一途をたどっています。CEAの会員資格も、料金・参加する活動に応じて細分化・多様化が進んでいます。

必ずしも大きな投資額を必須としない、IoT技術によるCESでの展示も多い昨今では、小資本のスタートアップカンパニーもごく自然に参加できる団体となっています。

また、通信キャリア・ベンチャー融資・エンジェル投資を行う金融機関等非家電メーカーにも、CEAは門戸を開いています。個人レベルでのコントリビューションも、献金や学術専門家による技術コンサルティング・その他のプロボノ活動に広げて受け入れるなどしています。

近年のCESについて

CEAが主催するコンシューマーエレクトロニクスショーは、毎年1月、米国ラスベガスで開催されます。2018年のデータによれば、18万人以上の入場者、4400社の出店、1000人余りのスピーカーが登壇し、近年はラスベガスコンベンションセンターをはじめ、3会場にまたがる規模で行われています。

最先端の技術を概観できる場所というだけでなく、商談の場としても重要であり、スタートアップのショーケースの前でベンチャー投資を行う投資家と商談がまとまるといった様子もまれなことではありません。

2019年のテーマは、スポーツとテクノロジーであり、最近CESがヘルスケア関連・スポーツ医学関連の出展数を伸ばしている動きに呼応しています。

米国外に広がるCEAの活動

CESが2018年も4回目のショーとして上海でも開催されるなどCEAは米国向けだけでなく、世界の大都市でのイベントを通じて海外でのプレゼンスも拡大しています。日本のエレクトロニクス見本市であるCEATEC Japanにおいても、CESは海外パートナーとして参加しています。

まとめ

上記に見たようにCEAの活動は、ロビイングを中心として、技術革新の後押しを行う活動全般に及んでいます。

なかでもCESのキーノート講演が全世界のマスコミ各社から市場の動向を予測する意味でも注目されるなど全世界の技術革新の後押しを超え、けん引する役割を担っているといえるでしょう。今後の活動にも注目が集まります。