【IoT用語集】生体センサーとは?

 【IoT用語集】生体センサーとは? – 記事

はじめに

人の体温・心拍・姿勢・呼吸など、生体データを情報として収集して計測するセンサー装置のことをいいます。すべて生体をモニタリングする目的で利用されますが、介護用・見守り用・防犯用などの用途があります。

生体センサーの種類 

生体センサーは、多種類の生体情報を計測する各種センサーの原理とカメラや認識・分析等の用途の各種デバイスの仕組みを組み合わせて作られています。そのため、種類が非常に多くなっています。

生体センサーの種類を大きく分けるとその用途から医療用・介護用・民生用があり、生体への接触の有無によって接触式・非接触式に分けられます。さらに、生体から検出される分泌物を計測するセンサーがあります。

医療用は、医療用のデバイスに組み合わせるものが多く、民生用は時計型・グラス型・リストバンド型など接触式のデバイスに組み合わせるものが多くなっています。これに対して、民生用は、スマートフォン・タブレットのコントローラおよびUIを組み合わせて利用することが多くなっています。さらに介護福祉用になると、ベッドに備え付けて使うものもあります。

他のセンサーと比べて特筆すべきことは、計測対象が多種で幅広いことです。心拍・血液(血中酸素濃度・血糖値)・汗・呼気・尿・人の動きなど多岐にわたっています。それぞれの計測対象に合わせた生体センサーが開発されています。

生体センサーの具体例

下記に、生体センサーの分類と例を見ていきます。

①接触式生体センサー

  • 血圧センサー
  • 血中酸素濃度センサー
  • 心電図センサー

②非接触式生体センサー

  • 超音波センサー
  • 圧力センサー
  • モーションセンサー

③血液や汗・尿を測定する生体センサー 
血液や、汗・尿の測定には、下記のようなセンシング技法が用いられます。

  • 光学的 方式:分光法 ハイドロゲル上の比色分析 比色法など 
  • 電気的 方式:インピーダンス計測 伝導率計測 
  • 化学的 方式:電気化学的分解・分析

生体センサーと似て非なるものの違い

〇生体センサーと生体認証
生体センサーも、生体認証も、生体情報を収集する点では同じだが、生体情報のモニタリングと認証で用途が異なっています。

〇生体センサーとバイオセンサー
バイオセンサーと言われるのは、生体期限の分子認識機構を利用した「化学センサー」なので生体センサーと違って、科学的な変換過程により計測する点が異なります。

生体センサーを使ったソリューション

生体センサーは、各種生体情報を計測する機能を有していますが、これにモニタリング機器・通報機器との組み合わせでソリューションを提供します。医療用ではすでに病院で用いられていますが、下記に病院以外で生体センサーを活用しているソリューションの実例を見ていきます。

  • 建設作業員の健康を守るため、リストバンド型生体センサーを活用
    ウエアラブル生体センサーを使い、発汗・心拍数・血圧などを24時間モニタリングして、特に負荷がかかりやすい夏場の建設作業員の負荷を減らすのに役立てた事例
  • 介護マットレスに置いた生体センサーを利用し、要介護者の24時間見守りに活用
    要介護者の心拍・血圧・発汗・寝返りをモニタリングして、見守りサービスを提供
    自動車運転者の居眠りを防止するためのセイフティーシートに活用
    自動車のシートに生体センサーを埋め込み、動きのモニタリングから、居眠り防止のアラート装置と組み合わせて、事故防止に役立てた事例
  • 労働者のストレス計測に活用
    交感神経・副交感神経の活動を発汗・心拍数などからモニタリングし、適度な休息や気分転換を促し、ストレスの軽減に役立てた事例
  • 赤ちゃんの睡眠・おしっこ・泣き声を離れた部屋でもモニタリングできる装置として生体センサーを活用
    米国で製品化されているホームソリューションの事例
    米国の住宅事情にあった子供の見守りソリューションとして製品化されています。

生体センサーアプリ開発

今後、民生分野で生体センサーを活用していくためには、PC・スマートフォンアプリを開発してサービスの幅を広げていくことが必要不可欠であると考えられます。

血中酸素濃度計測や血圧・筋電図などのセンサー技術をもつデバイスメーカー各社は、デバイスの販売サイトでAPIを公開するなどして、開発環境の提供を行っています。

単体のセンサーメーカーのほか、珍しいところでは、各種生体センサーをセットにして基盤ごと提供し、アプリ開発キットを発売しているベンダーがあります。例えば、日本の株式会社クレアトは、基盤に脳波・筋電図・心拍計・血圧計のチップセットを乗せ、APIを公開することによって、開発者向けのソリューションを提供しています。

安価で、自由度を高く確保したうえで生体センサーアプリの開発ができる環境を提供しているものです。

まとめ

上記に見たように、生体センサーは、種類も多く、今後の活用の余地も大きい点で将来に期待がかかる技術です。

遠隔医療やライフログによる疾病予防などで今後は、国民の健康を守り、社会保障予算を減らす技術とも考えられ、極めて注目度の高い技術となっています。