【IoTおすすめ本】日本のものづくりを救う! 最強の「すり合わせ技術」 (B&Tブックス)

IoTおすすめ本】日本のものづくりを救う! 最強の「すり合わせ技術」 (B&Tブックス) – 記事

日本のように共存や共生に重きをおく国は、世界にもっとあったかもしれません。いまではほとんど日本だけになりました。自分の企業の利益だけしか考えないやり方、市場を独占するのがベストという考え方などは、いずれは破綻してしまうことでしょう。 日本のやり方は世界に広めるべきすばらしいもの、という認識を、技術者にかぎらず、すべての人たちに強くもってもらう1冊となっています。

内容紹介

労働生産性で最下位を続ける日本は、ダメな国か?
わが国の労働生産性は、統計データのある1970年以降、主要先進7カ国の中でずっと最下位です。長時間労働が日常化している、仕事の進め方が必ずしもよくない、つまらないことやムダなことに時間をかけているのかもしれない、などの自覚や反省はあります。労働生産性にかぎれば、それらが災いして、低い結果になったのかな、と思わないでもありません。
ところで、イタリアも主要先進7カ国のひとつです。ラテン系の人たちは、働くことより遊ぶことが得意と評判になりました。ポルトガルイタリア、ギリシア、スペインは、まとめてPIGSと呼ばれたこともありました。労働生産性の国際比較では、イタリアよりも日本は40年以上ずっと低いことを示しています。ひらたくいうと、日本はイタリアよりも働き(稼ぎ)が悪いということです。

ここまでで、この指標は何かおかしいな~と思いませんか。つまり、何か大事なことを抜きにした指標なのではないか。あの発明王エジソンは小学校を退学、入試の偏差値で将来を決める、新幹線は飛行機より10倍効率がよい、などなどの事例から、大事なことを抜きにした「わかりやすい指標」に頼り切っていることがわかります。こういう効率だけの指標を真に受けていたら、日本の優れた特質を壊すことになってしまいます。

効率一辺倒をやめれば、わが国はもっと発展する
必要なことは効率を上げることではなく、問題はもっと別なところにあります。
日本のものづくりを一段と発展させるために、解決しておかなければならない課題がいくつかあります。
たとえば、ほんとうの「安全」をごまかして、見せかけで「安心」を与えていることです。
これらの課題を解決する努力をすると、わが国をもっと発展させることにつながります。
そのときに、わが国だけの武器となるのが「すり合わせ技術」です。

『すり合わせ技術』は、わが国だけの武器
すり合わせは、もともと「物ごとをうまく調整する」という意味で使われます。本書でいう「すり合わせ技術」では「協働」という側面を強調しています。「協働」に対して、協力して一緒に仕事をするという意味では「共同」や「協同」も同じです。しかし、「協働」は、異なる役割をもつ人が集まって相互に補完し協力するという意味を強くもちます。そのうえで、「すり合わせ技術」は従来のすり合わせ能力の発展形「知のすり合わせ」であり、日本だからこそできること、しかも、わが国だけの最強の武器になることを、述べています。

各章の解説
本書では、すり合わせ技術を使いこなすだけにとどまらず、技術者の生き方や日本のビジネス道などを6つの章(観点)にしています。

第1章
効率一辺倒はやめる。わが国は「見えない資産(無形の資源)」の宝庫であり、社会の安定を維持していること、これはどこの国もなし得ない優れた特質です。すべてにおいて効率指標をもちこむことをやめれば、わが国はもっと発展できます。

第2章
国際標準に振り回されない。国際標準にはホンネがある。物ごとには、もっともな建て前や美しいかけ声の裏に必ず都合のよいホンネがあります。これらを知り、自らが提案できるためにはどうすればよいか。筆者たちが企業で体験した事例を加えています。

第3章
「すり合わせ技術」。わが国でなければできないことは、「見えない資産」を知り、他者がまねできないやり方を生み出すことです。いまそこにあるさまざまな資源の活用を考えます。

第4章
戦略に強くなるカギも「すり合わせ技術」。わが国は戦略で負けています。マクロよりもミクロが気になり、手法に関心をよせるが、残念ながら、その背景にある思想(ベースにある考え方)はあまり気にしない傾向があります。すり合わせ技術を上手に使えば、戦略と戦術は同時進行できることをみていきます。

第5章
チーム力をみがくために技術者がはたすべき役割。技術者はやりがいのある仕事です。とくに日本においてはそうだと思います。職場で仕事をしながら自分はどう成長するか、技術者のリーダーシップとは何か、いざというとき判断がぶれないための軸にしたいことなど、技術者の器量について述べます。

第6章 日本のビジネス道。積極的に世界に向けて発信すべきことを提案しています。誠実で真摯な努力を基本にする日本のやり方は、世界の各国から信頼されています。いま世界中でカネ儲け第一のやり方が広まっています。日本のビジネス道がこれからも世界で信頼されつづけることを述べます。

目次

  1. 第1章 効率一辺倒はもうやめよう―わが国は「見えない資産(無形の資源)」の宝庫
  2. 第2章 国際標準に振りまわされる日本
  3. 第3章 「すり合わせ技術」はニッポンの宝―わが国にある独自の資源を活かす
  4. 第4章 戦略に強くなるカギも「すり合わせ技術」にある
  5. 第5章 チーム力をみがくための技術者の役割
  6. 第6章 日本のビジネス道を世界に広める

書籍情報

書籍名 日本のものづくりを救う! 最強の「すり合わせ技術」 (B&Tブックス)
著者 津曲 公二
販売開始日 2017-03-24
金額 ¥1,620(本記事記事公開時点)
ページ数 160
出版社 日刊工業新聞社

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情報の更新: 2018年06月15日現在

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